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推す=お慕い申し上げる、というスタンス

先日友人と食事していたときのこと。
「〇〇ちゃん(私の名前)の最近の推し活は?」的な話題を振ってもらったとき、
なぜか私の口から勝手に出た言葉
「推し…お慕い…申し上げる…」
その時は妙な言葉遊びに爆笑だったのだけど、
後になって考えたら、あれは私のスタンスそのものだと。
神の啓示だったのかな?(違う)

推しという言葉は、私にはしっくり来ていません。
言葉そのものの意味とかではなく、ただ単にこれまで通ってきたファンダムになかった単語なので。(でも、なんとなくアイドルグループのように「たくさんいる人たちの中から『推す』」という語感はあるよなと思う。そのへんから生まれた言葉なのかしら。そもそも一人しかいないのなら、「推す」はちょっとイメージ違うのかも)
※便宜上、このnoteで「推し」と呼ぶことはします。

私の世代だと、最初に「〇〇のファン」を表す言葉としては「オタク」が流行ったように思う。「〇〇ヲタ」とかね。
中学生のときからマイケルジャクソンが好きだった私。
オフ会やダンパ(懐かしー!ダンスパーティーのことで、マイケルの曲で踊ったり映像を見たり、ネットで知り合った人とお話ししたり。そういう健全な会がありました、今もあるはず)で出来た同世代の友達とかと「マヲタ(マイケルのオタクの略)」と言ってました。mixi時代…。

その次にハマった宝塚では、好きなスターさんのことを「贔屓(ひいき)」と呼ぶ文化に出会いました。
すてきな言葉だなぁと思う。
初対面の方に、「ご贔屓様はどなたですか?」なんて聞く時の言葉の響き。
宝塚ファンって親子3代なんてザラなので、客席の年齢層はとっても広いけれど、「ご贔屓様はどなたですか?」って言葉から、世代を超えて会話が弾む。

少し話が飛ぶけれど、思い出がある。
コロナで宝塚も劇場がしばらく閉鎖されたあと、待ちに待った公演再開の時。
私はチケットを持っていなかったけど、最寄駅から家までのバスで、キャトルレーヴ(宝塚のグッズショップ)のショッパーを持っているマダムがお隣に座って。
「公演ご覧になったんですか?」「再開してよかったですね」「ご贔屓はどなたですか?」と、お話できたときの嬉しさは今でも覚えている。
まだ厳戒態勢だったので、小声で少しだけのおしゃべりだったけれど。

さてさて、「ご贔屓」。
歌舞伎でもこの言葉はありますね。
ただ、歌舞伎では「ご贔屓筋」のほう――江戸時代の裕福な商人たちが役者を後援していたとか、パトロンやタニマチ的な――なので、お客さん側ですよね。
私は後援会に入っているわけではないし、3階席ばっかりのライトファンなので、ご贔屓筋なんてのは別世界の話だなぁ…と思っている。

だいぶ脱線してしまった。

色々書きましたが、今の私の立ち位置としては単に「ファン」。ひとまずこれかなと思います。
宝塚OGのあの人のファン:
今は宝塚時代みたいに、たくさんのスターさんが並んだ中から「贔屓」する、というわけではないので。もうあの人だけを絶対的に応援しているので。(こういうところが友人たちに引かれそうなワード選びよね)

某ロックバンドのファン:
これはまぁ、信奉者といっても良いくらい…帰依している…に近い感情もあるけど、ご本人がそれを望んでるわけじゃないと感じるので。

某お笑い芸人のファン:
お笑い界、まだまだ潜ってから浅いのでよく分かっていません。

で、遠回りしすぎた。
タイトルの「お慕い申し上げる」について。

推し活だろうが、贔屓だろうが、ファンだろうが、呼び名は結局なんでもよいけれど。
どんなに時間とお金をかけていたとしても、
こちらの都合で、応援させてもらってます。
と、究極的には思う。

こちらの趣味で、好みで、あなたの活動が好きで、
元気とかももらえちゃったりして、
日々に張り合いがうまれたり、
ここまでは絶対元気で過ごしたい!なんて楽しみな予定が出来たりするのは、
ぜんぶぜんぶこちらの都合。

なので、あなたはあなたのままでいてもらって、
それを陰ながら応援したいです。できればこれから先も長く。
…みたいなスタンスです。

もらった元気をどう活かしていくかはこちらの人生です。

これを私的に言い換えたのが
「お慕い申し上げております」。もちろん恋愛的な「慕う」ではなく、尊敬を込めた「慕う」です。

たぶん、宝塚ファンってこういう方が多いんじゃないかな。
同担拒否とかあまり聞かないし。
みんなで〇〇さんを応援するということが楽しめるというか。

もちろん、ファンがいることで、その方にも良い影響があったらいいな、とは思います。「ファン」というひとまとまりとしてね。
その証拠に、ファンに心からの感謝を伝えてくれる人を好きになりがち。笑

やっぱり日頃元気をもらってる側としては、少しでもお返しできている実感があったら、そんなに嬉しいことはないので。
それは俗にいうイベントでの「ファンサ」的なことではなくて、
FC会員向けのトークショーとか、noteの記事とか、そういうところの言葉の端々から感じるあたたかさみたいなもの。
そこで受け取ったものが、自分の日々を彩ってくれているなぁと思います。

2000字超えてる!
いくらでも語れてしまうけど、この記事はここまで。

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