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最小限の労力と時間で「利益」を上げるカギはこれ(3-4)

「御社の稼ぎ頭の商品・サービス、つまりもっとも利益に貢献している商品・サービスは何ですか?」

あなたは、こう聞かれて答えられますか?

稼ぎ頭の商品・サービス(以下、商品)とは、自社の売上を構成する商品・サービスのうち、もっとも粗利の大きなものを指します。

たとえば1カ月間で、稼ぎ頭の商品は、商品1つあたりの粗利と、販売したその商品の数量の掛け算をした金額(粗利MQ)が、他のどの商品よりも大きなもののことです。

つまり、

粗利(MQ) = 粗利単価(M) ✖ 販売数量(Q)

稼ぎ頭の商品 = 粗利(MQ)が、もっとも大きな商品


【注】粗利とは、売上から原価を差し引いた金額であって、かつ、この原価には売上があってもなくても発生する費用を含めません。


今まで、10年以上の間、関与している会社の経営を見てきましたが、

着実に利益を出しながら、堅実な経営をしている会社では、例外なく、この粗利の数字を把握しています。

日々、粗利をウォッチしていると、商品によって粗利がとても少なかったり、むしろマイナスだったり、ということを目にします。

稼ぎたい粗利が取れていないとき、なぜ取れていないのか。と確認をすすめてみると、過剰に仕入をして破棄していたり、外注費が見積りより過大になってしまっていたり、ということに気づきます。

この気づきがとても重要です。

本来は、自社の商品を一定数、販売できていれば、予定した儲けがでて、利益も少なからず出るはず。

ところが、なぜか思うように利益が出ない。ということがよくあります。そのときに、もっと売らなくちゃいけない。とさらにギアを上げて売上を上げようとするのか。

もしくは、見込みより利益が出ない原因はどこにあるのか。と振り返ってみるのか。

振り返ると、思いもよらない気づきを得ることがあります。

さっき言ったような、過剰に仕入をして破棄損が出ていたり、外注費が見積りより過大になってしまっていたり、ということです。

これらの「本来なら無いに越したことはないエラー」を見つけて、そのエラーが次はもっと少なくなるようにやり方を見直す。

エラーを見つけて、エラーを減らす。これをやることで、売上を上げずとも、粗利が上がってきます。

エラーをつぶしていくことで、同じ仕事をしていても、粗利が大きくなっていきます。

もうけが足りないからといって、がむしゃらに売上を上げようとすると、気力も体力も続きません。エラーもますます増えていきます。

最小限の時間と労力で、最大の結果を出すための準備が、粗利の把握です。

決して、ぴちっ!と細かく出す必要はありません。最初は、ざっくりおおまかでも構いません。

ぜひ、チャレンジしてみてください。

今回はここまでです。

次回は続いて、粗利を伸ばす方法について。

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