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春節明けの中国の正念場
1. 異例の率直な表明
21日から春節(旧正月)期間の大移動が始まりました。ちなみに今回の新型コロナの始まりとされている最初の都市封鎖(ロックダウン)が武漢で行われたのが、2020年の1月23日でした(下記拙著『中国の危機と世界』 p.47参照)。本を書いている時には気づきませんでしたが、これ以上ない、覚えやすい日付・年号ですね、なにしろ「0123」ですから。
それはさておき習主席は今年の18日、暦上の新年である春節を前にしてオンラインで北京と地方を結び、地方の農民が感染の危機に瀕する可能性を認めるとともに、農村での医療体制を強化するよう指示したとのことです。
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これを画像で見ますと、特定の病院・福祉施設・高鉄(中国版新幹線)駅等を結んでそれぞれの業務別に指示を出したもので、他の地域の施設でも同様に注意せよという趣旨ですが、多分にセレモニーのようなものといえます。それでも、春節前の恒例だった地方視察を取りやめたうえでこれを行っていることから、単に地方を気にかけているというパフォーマンスをしている状況ではないという判断でしょう。
党中央は、事態がこのまま推移するとどうなるかという問題自体は認識していることが分かります。これ以外にも地方政府も含めて、それなりに適切なお触れは出されています。
とはいえ党中央が呼びかければ末端は恐縮して聞くでしょうけれども、それでにわかに田舎の医療機関で治療薬の備蓄が増えるものでもなく、春節前に増産を始めたとしても春節期間中には間に合わないことでしょう。大都市から地方に対して、多少の医薬品を象徴的に送って在庫を再配置するぐらいが関の山です。
2. 春節明けの危機
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