第2作品「表情であそぶ」カードゲーム開発の記録 Part1
第1作品の「リスさんのおいでおいでゲーム」は反響をいただきありがとうございます。直接プレイヤーのお声が聞けるのが大変うれしく、お子さんが遊んでいる姿などを見ていると「つくってよかった!」と心から思います。PRINT PLAY!(プリントプレイ)は、作って終わりではなく進化していくゲームづくりを心がけているので、これからの「リスさんのおいでおいでゲーム」にもご注目ください!
PRINT PLAY!は、2作品目となるゲームの開発を進めております!まだ名称未確定の段階ですが...ゲームの大枠が見えてきましたので開発の状況をご報告させていただきます。
アナログゲームで「人間性」を引き出したい
2作品目に大切にしたことはアナログゲームだからこそのおもしろさです。人と人とがオンライン(テレワークやオンラインゲームなど)でつながっていく中で、実際に人と向き合うことで見えてくる「相手の人間性」という点に注目しました。
アナログゲームで「相手の人間性」が見える理由
・顔色や声などを通したリアルな人の表情や空気が楽しめる
・体を使ったアクションを取り入れられる
・プレイヤー同士の合意(人間性)でルールを改変できる
同じ空間でボードゲームやカードゲームをすると、相手の人間性が深く見えてくるという経験があると思います。悩んでいる表情やポーカーフェイス、カードを持つ手癖、目線の動き、笑い声...その人の持つ「人間性」が随所で垣間見えます。オンラインでも表情や声などを感じることはできますが、繊細な空気や雰囲気などを含めるとやはり対面で感じる「人間性」の情報量が圧倒的に多いです。
このアナログゲームならではの「人間性」が感じられる!というのが2作品開発の目標です。人間性というのは感覚的な言葉ですが、その人の素の感情や本性などに近いニュアンスかもしれません。
「人間性」を引き立たせるアクション
人間性を引き出すことを考えた際に、アメリカのカートゥーン調のキャラクターづくりがヒントにしました。当時のアニメーションは録音技術の問題もあり、キャラクターの声よりも、過剰なまでの「動き」や「表情」で魅力的な人間性(キャラクター)をつくりだしました。
参考ですが、3歳の息子が笑いながら見ていたポケモンのカートゥーン調アニメです。単純に見ていて面白いということもゲームの要素として重要ですね。
この過剰なまでの「動き」や「表情」が人間性を強く引き出す力があるのではないかと考え、ゲームのアクションとして「表情を演じる」ことを取り入れてみました!
「動き」も楽しそうですが、ジェスチャーゲームのような大きな動きよりも対面で座ってゆっくりと楽しめる「表情」というテーマに絞りました。
この「表情を演じる」ことをテーブルゲームとして成立することができれば、きっとプレイヤーの人間性を大胆に引き出すことができるのでは?そして、プレイヤー同士の心の距離はグッと近くなるのでは?と考えました。
「表情」を試しにやってみた!
ためしにカートゥーン調の表情のマネをしてみました。※イラストは開発初期段階のものです
すこし恥ずかしいとは思いますが...上の絵の表情をマネしてみてください。誰にも見られない場所で1人でこっそりでもいいですが、ぜひ相手に伝わるように「本気で!」演じてください。
続けてこちらも...!
思わず自分自身で照れ笑いが出てしまう方もいるかと思います。(私自身がそうでした)すこし、いや、かなり恥ずかしい...しかし、この恥ずかしさの中にプレイヤーの素の部分の「人間性」が引き出せているような気がしました。
演技力だけではなく、照れや恥じらいを含めてそれを演じている人の個性が「うっかりと」見えてくるのがとても面白いです。
「表情」をルールの軸に据えてみる...
そして「表情のマネをする」→「相手に理解させる」というルールをゲームの軸として考えはじめてみました。
懸念点を探そうとすると...
懸念点
・はじめましての相手とは、恥ずかしさが勝って成立しにくい?
・全力でマネするかどうかプレイヤーに依存してしまうので、ゲームとしての戦略性に欠ける?
などがパッとすぐに頭に浮かびましたが、それを踏まえると逆に楽しめるイメージもすこしずつ見えてきました。
親しい間柄・距離を縮めたい人とあそぶパーティゲーム!
例えば家族や親戚、気をつかわない友達。人によってははじめましてでも距離を縮めるのに適しているかもしれません。
子どもが大人と一緒に全力で遊べる!
PRINT PLAY!(プリントプレイ)の大事にしている、子どもが楽しみながら学べることにピッタリ。相手の表情を読み取る洞察力や表情をマネる表現力(演技力・表情筋など)の力も鍛えられます。
ゲームとして相手を選ぶハードルはありますが、そのハードルを乗り越え、一緒にあそぶことができたなら、笑いながら自分をさらけ出し、相手を受け入れることできる。アナログゲームの良さである人間性を強く感じ取ることができそうだと考えました。
人間性を強く感じ取るゲームとして「はぁって言うゲーム」が開発チームの会話で出てきました。ルールは自分のお題を声と表情だけで演じ、他のプレイヤーはどのお題を演じているのか当てる。というものですが、お題を選択肢の中から自分で決めることができるため「演じる」という行為のハードルを演じ手が下げることを可能にしています。(よくできている!と思いました)
「演じる」という行為は見せられる相手を選びますが、披露できた時にグッと距離を縮めますね。
体を使った「瞬発力」を掛け合わせる
ゲーム性に関しては、カルタのようなアナログゲームならではの瞬発力を取り入れようと考えています。相手の表情を見ながらどの表情をしているのかを考え、絵札を取る!というシンプルなもので、こちらも同じ空間だからこそできるアクションになるかと思います。
Part2に続きます...
長くなりましたので、今回をPart1とさせていただき、Part2で続きのご報告をさせていただければと思います。表情のデザインの考え方やテストプレイについてのご報告をさせていただきます。
Part2はこちらから
第1作品「リスさんのおいでおいでゲーム」の誕生秘話はこちら