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〈千代の湯〉

コンパクト・シティ・ホール湯。とでも名付けたくなる〈千代の湯〉さんは、”タカナンバー星“(🌏鷹番)にあるマンション一階部に明かりを灯す、実に都会の癒しスポットで、ナイス・ハツセンニューだった。
東京銭湯お遍路スタンプノート、これで二つ目のスタンプにはなんと忍者があしらわれている。なるほどあの浴室の壁、思い出せば麻の葉文様がかっこ良かったし、ロッカーも和風の重厚な箪笥のようで漢数字でナンバリング。ペンキ絵はナカジマ氏の筆による渦巻く雲が絡みつく堂々たる赤富士であった。シティの真ん中で和室に忍び込む感じダ。
そこで私はこのつくりに感動する。水風呂からペンキ絵を眺める時、隣の熱湯との仕切りが放物線の形で盛り上がり(それはタイルでつくられた波のようでもある)、端にあるスタッフルームの扉をちょうど隠してくれる。赤富士の迫力が増し、雲も勢いづくのである。
さらには隠れ家に設置されたような炭酸泉浴槽。天井の高い暗がりに入って浸かれば、照明はその頭の上から一灯、水面をゆらゆらさせるのが反射してわかった。こんな工夫が、飽きのこさせない癒しの時間をさらにゆったりとさせるのだろうと、また感動させてくれる。
ぬるっとした質感の軟水もまたよろしい。普段と違う気持ちになれるし、湯上がりの汗の引きも抜群に思えた。何より長髪の私🤴にはとてもありがたいソフト・ウォーター。
誰かの会話を盗み「いろいろ入ったけれど、ここがやっぱり一番いいいわ」、そんな感想を聞きながらしっかり長湯のサタデーナイトだったゼ。


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