祖母と私の二人旅③+兄
兄はイタリアの色々な場所に連れていってくれました
ヴェネチアではとても大きな美術館にもいきました
私も祖母も足が棒になるほど広く
美術鑑賞というより
長距離をウォーキングしているみたいでとても疲れてしまい
今でもあの当時何を見たか殆ど覚えていないほど
疲れました(もったいない)
その日の昼ごはんは流石に祖母も余程お腹が空いていたのか
普段はあまり食べない揚げ物系 フライドポテトを注文していました
しかもフライドポテトのみ
私も見たことも聞いたこともないピザ
”ピザを餃子状にしたピザ”を頼んでみました
文字通りピザを二つ折りにしたものだと兄
ウェイターが運んできた”餃子状ピザ”
巨大
取り敢えず巨大
”無理だこれ食べきれねぇ・・・”
続いて祖母のポテトも到着
・・・あまりの量の多さに兄も私も言葉を失いました
いや、笑ってしまいました
祖母は無言で1本、2本とフライドポテト食べ始めました
兄はイタリア在住ですので慣れた調子でパスタを食べていました
「ねぇ、このピザ旨い でも食いきれるか分からないな
大きすぎだね イタリア人はよく食べるのかな~」
私は兄と色々話しながら食べていると
テーブルの上の私の左手に皿がぶつかりました
おっと?
皿を見るとフライドポテトの皿です
”おばあちゃんのテーブルのスペースが狭いんだな”
また兄と話しながらピザを食べていると
皿が更に私側に移動していました・・・
???なんだ???
間違いなく来ています山盛りのフライドポテトが私側に
”あっ!!!おばあちゃんがもうポテトいらないから俺に
喰わせようと押し付けようとしてるんだなんだか図々しい~~~~!!!”
寡黙で真面目な祖母の初めて見る
嫌な面みたな・・・
「お前食べてあげな もったいないからさ」
えっ?何でだよ兄貴
「・・仕方ないな喰うよ・・」
餃子状ピザ+山盛りフライドポテト
しばらく時間を要して何とか完食しましたよ
私のお腹はカチカチと言って良いほど
満腹・・・
ちらっと祖母を見ると ・・・ポテトを完食してくれた
孫への感謝の意のかけらもなく
視線は近所のジェラート屋にむけられています
”・・・まさか!!??”
「おばあちゃん ”ジェラート”ってイタリアの
アイスクリームの事だけど どう?食べれる?」と兄
「あぁ、あたしはまだお腹に
余裕があるからたべられるよ」と祖母
”クソ~~~~やっぱり~~~~アイス喰いてぇよ!!”
「お前はどうだ」
「食べられるわけないだろ!!!」
「・・・えっ?!」
二人は私を無視してジェラート屋に向かうのであった