カネアリ水産/髙村祐里さん
2023年2月24日&3月3日放送
今回のお客様は、安芸郡田野町の「カネアリ水産」で商品開発を担当している髙村祐里さん!
▶ 四国一ちいさな町の老舗水産会社!
東西約2km、南北約3km、四国ではいちばん面積の小さい町・田野町で、新鮮な魚を取り扱うこと86年。「カネアリ水産」では、現在、東京・豊洲市場をはじめとする県内外の市場やスーパー、飲食店などに魚を卸しています。三代目となる今の社長は髙村さんのお父さん、専務はお母さん、そして弟さんが四代目を継ぐべく、仕入れ・営業担当をしています。
「カネアリ水産」の売りは、魚の鮮度を保つための圧倒的なスピード感!熟練の従業員さんたちが、各地で魚を買い付け、素早く荷造り場へ運び、魚種や気温に合わせた方法で荷造りしていきます。このスピードこそが命!「新鮮なうちにお客様の元へ運ぶ」という三代目のモットーだそうです。
そんな「カネアリ水産」で、4人兄弟の長女として生まれた髙村さんは、子どもの頃から鮮魚店の手伝いをしていたそうで、「美味しいお魚をみんなもっと食べたらいいのに」と思いながら大きくなっていきます。学校を卒業したあとは東京でエステティシャンの仕事を7年間経験。人懐っこい笑顔でこちらでも抜群の営業成績を上げていました。
そんな中、結婚・妊娠となりますが、ちょうどその頃から猛威をふるい始めたのが新型コロナウイルス…。未知のウイルスであり、多くの人が行き交う都会では感染の心配もあったことから高知へUターンし、家業を手伝い始めたのでした。
▶ カネアリ女子部を始動!
家業を手伝い始めた髙村さん。小さい頃から抱いていた“美味しいお魚をみんなもっと食べたらいいのに”という想いと、一方で子育て中のママとして感じていた“忙しい中で栄養ある食事をつくることの大変さ”。この2つをなんとか解決したいと「カネアリ女子部」をつくって新しい商品の開発に乗り出します。
メンバーは、髙村さんと、専務であるお母さん、弟さんのお嫁さん、そして妹さん。子どもを持つ母親として「栄養たっぷりのお魚を、子どもたちに美味しく、かつ簡単な調理で食べてもらいたい」という想いで商品開発にあたりました。こだわったのは、冷凍でお届けすること!日持ちがして、尚且つ、ちょっと一品欲しいときにすぐ調理できることにこだわりました。
商品開発にあたっては「土佐フードビジネスクリエイター(FBC)」のプログラムに参加して、2年間、経営や商品化のイロハを学びました。2008年からスタートした「土佐FBC」は、食品産業を担うリーダーを育成・創出する教育プログラム。2022年までの14年間に659名の人材を輩出し、経済波及効果は83億円を超えるとも言われています。年齢も、経験も、職種も違う人たちが集い、互いに切磋琢磨しながら、自分の想いを少しずつ形にしていく ─、そんな「土佐FBC」で勉強したことをもとに作り上げたのが、オリジナルブランド【カネアリオサカナキッチン】発の3商品です♪
▶ カネアリ水産自慢の商品!
獲れたて新鮮なお魚だけでコトコト作ったこだわりの味。
【カネアリオサカナキッチン】は「カネアリ女子部」が、お魚と食卓の新しい関係づくりを提案するオリジナルブランドです。
お弁当や晩ごはんのおかずに、お酒のおつまみに、またキャンプのお供や贈りものにも。幅広い年代のお客様に喜んでいただける、身体にも、暮らしにも優しい商品を紹介していきます。
■ 追いしらす付き!しらすピザ!
土佐湾どれのしらすの風味を欲張りに楽しめるピザです。しらすを生地に散らし、焼き上がりには追いしらすをたっぷりとかけるダブルの美味しさ!焼いたしらすのカリカリ感と、追いしらすのふんわり感。食感の違いもお楽しみください。
調理方法は、冷凍のままオーブン(約230℃)で10~15分を目安に焼き上げます。仕上げに解凍した追いしらすをかけたら出来上がりです。追いしらすはたっぷり添えていますので、余ったらご飯に乗せてお召し上がりください。
お味は、子供たちも食べやすいトマトソースの「しらすロッソ/赤」と、お酒のおつまみにピッタリの和風仕立ての「しらすビアンコ/白」。ぜひ2つの味をお楽しみください。
■ まごわやさしい7種のお魚フライ!
「まごわやさしい」は、バランスの良い食事のための合言葉!
まめ、ごま、わかめ、やさい、さかな、しいたけ、いも…
それぞれの頭文字を取って名付けられました。
そんな健康のための食材を使って作ったこの商品は、7種類の地魚フライを1セットにしてお届けしています。
[ま]大豆とおからのグルテンフリー
[ご]白黒ゴマの衣をまとったフライ
[わ]高知産青のりのいそべ風フライ
[や]5種類の野菜が入ったすり身フライ
[さ]お魚まるごとプレーンな魚フライ
[し]エリンギのすり身はさみ揚げ
[い]ポテトサラダのはさみ揚げ
調理方法は、凍ったままのフライを170~180℃の油に入れて、カラリと揚げたら出来上がりです。
お弁当のおかずに、晩酌のお供に、ぜひお召し上がりください。
■ サステナブルな金目鯛のアヒージョ!
室戸沖で獲れた金目鯛と、高知県産トマトでつくったアヒージョです。本来は捨ててしまう骨にハーブとスパイスをまとわせて出汁に使ったサステナブルな一品です。食べる部分には骨はありませんので安心してお召し上がりください。
調理方法は、凍ったままのアヒージョをフライパンに移し、火が通るまでグツグツ加熱。骨を取り出したら出来上がりです。金目鯛の旨味が移ったオリーブオイルもパンに浸してどうぞ!
高級魚のイメージが強い金目鯛を、もっとカジュアルに食べてもらいたいというコンセプトで作ったのがこの商品。アヒージョにしてカジュアルに、身をゴロゴロ入れてリッチに、骨まで使ってサステナブルに仕上げました。
フライパンひとつで出来るのでアウトドアとの親和性も高く、楽しいキャンプのお供に、野外で仲間とワイワイ騒ぎながら召し上がってください。
これら【カネアリオサカナキッチン】のオリジナル商品は、カネアリ水産オンラインサイトや、道の駅・田野駅屋で販売しているほか、その他の販売情報は、カネアリ水産Instagramにも掲載しています!ぜひチェックしてみてください。
▶ にっぽんの宝物JAPANグランプリに挑戦!
【カネアリオサカナキッチン】の商品『追いしらす付き!しらすピザ』が、このほど「にっぽんの宝物JAPANグランプリ2022-2023」の全国大会に出場を決め、2月23日に東京で審査会が行われました。
(番組収録の時点ではまだ大会前でしたが、ここで結果を速報します♪)
「にっぽんの宝物JAPANグランプリ」は、日本各地で作られたこだわりの商品を、その商品の完成度だけでなく、作る人やバックグラウンドまで審査し、表彰する大会です。
髙村さんは、東京から室戸市へ移住した大岩佑子さんと共に出場し『追いしらす付き!しらすピザ』をはじめとする「こどもも嬉しいサカナごはん」で《肉・海産物調理/加工部門》にエントリー!2分間のスピーチと、試食を経て、見事「特別賞(地域貢献賞)」を受賞しました!
栄養たっぷりのお魚を子どもたちに!というコンセプトのほか、室戸市の佐喜浜小学校で子どもたちを前に実施した“おさかな授業”などの活動も評価されての特別賞受賞。審査員の方からは「受賞をきっかけに、更なる新商品にも挑戦してほしい!」というコメントも聞かれました。髙村さんも満面の笑みでしたよ。
※大会の模様は「にっぽんの宝物」Facebookで動画でご覧いただけます。
▶ 加工品も「カネアリ水産」!
とっても仲の良いご家族と、頼りになる従業員さんたちで、全国の市場やスーパーに新鮮なお魚を届けている「カネアリ水産」。鮮魚以外に、スルメイカの一日干し、土佐沖どれ金目鯛の干物などの加工品も販売しています。
また干物類以外に、鰹のタタキや、鮮魚セットなどもあり、商品の一部は田野町のふるさと納税返礼品にもなっていますよ。
▶ 今後の夢は?
「カネアリ水産」での仕事の傍ら、ご家庭では2歳と生後5カ月の2人の男の子のママでいらっしゃる髙村さん。下のお子さんは離乳食を始める頃ですが、2歳の長男は既にお魚大好きなんだそうです。栄養たっぷりの魚料理をパクパク食べてくれたらママは嬉しいですよね。
最後に、髙村さんの夢を伺いました!
■ 常に新しいことにチャレンジしながら「お魚といえばカネアリ」と言ってもらえるよう頑張っていきたい!
現在、新しい商品の構想もあり、今年中の商品化を目指してこれから本格的な作業に入っていくそうです。商品化をするうえでこだわっているのは、「美味しいか?」「子どもが食べたいか?」「自分が買いたいか?」。
魚屋としての視点、子どもを持つママとしての視点、そして家計を預かる主婦としての視点…。そのすべてを満足させる新商品の誕生を心待ちにしたいと思います。がんばれ!髙村さん♪