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【独立・起業のリアル】<破の章 No.11>独立・起業前には「自己観照」する
独立・起業をスタートさせるとき、誰しも自身にとって人生の一大事であることは間違いありません。そして、これから本格化する事業の成果は、時流やさまざまな事象の影響を受けながら、日々進んでいきます。
そこで主役であるあなたの「実力」と「運」によって成果として現われるわけです。たとえば、ビジネス流の格言として、「成功は偶然、失敗は必然」ともいわれてきました。
また、元プロ野球の野村克也監督の著書『金言集』に「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」とあります。ビジネスの世界も野球の世界も、勝負事ですのでいかに勝つ(成功)するかは、至難なことであると伝えているのだと思います。
今日のように、時代も経済環境も大きく変化し、また情報過多の世の中において、ビジネスのあり方も昔流では全く通じないことも確かです。しかし、起業する際に「自己観照」をして、自分のあり様(できること、できないことの才能、気力と体力など)をしっかり確認しておくことは、昔も今もその必要性を感じます。
自己観照とは、自分自身があたかも他人に接するような冷静な眼で、外から自分を観察してみるということです。昔からの箴言である「汝自身を知れ」の如く、自分の強み・弱みを知ることは最も大切なことです。
・自分はなぜ起業しようと決意するのか?
・何をもって(どのようなビジネスモデルで)身を立てようとするのか?
・スタートしたら十年は継続できる体力と気力があるのか?
・借入れの前に自己資金(返済を考えない資金)をどれくらい用意できるか、また貯める努力を自身でどのようにしてきたか?
そして、次のようにこれまでの自分の生活態度、生活習慣ともいうべきベーシックな事柄は、成功と失敗とに大きく影響しますので、自分自身を冷静に見つめ直し、自己観照をすることをお勧めします。