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【独立・起業のリアル】<序の章 No.05>アントレプレナーの真の意味
かつて、日本経済新聞朝刊に、GEW(グローバル・アントレプレナーシップ・ウィーク)ジャパンが開催されたとの記事がありました。そのなかで、日本の起業家精神の展望として、政策研究大学院大学の黒川清氏の開会基調講演「アントレプレナー=チェンジ・エージェント」の記事の要旨が掲載されていました。
目を通しましたが、筆者がこれまで仏語である「アントレプレナー(entreprenear)」を、「事業を起こす人」「起業家」「企業家」として理解していた概念を、この記述によって、より深く、正確に理解することができたのです。ここに参考のために紹介いたします。
一、日本で「アントレプレナー」というと、事業を起こす人と考えられがちですが、そうではありません。より相応しい言葉は、「進取の気性に溢れる人」「出る杭」です。事業であれ、何であれ、大きな夢と目標へ、新しいこと、楽しいことをどうやったら実現できるかを常に考え行動し続け、社会に新しい価値を出していく人たちなのです。
二、こういう進取の気性にあふれる人たちこそ、世の中を変えていくチェンジ・エージェント、即ち「変革者」です。本来、若い人たちは反抗的であり、進取の気性に富むはずですが、残念ながら今の日本にはあまりにこれが乏しい。だから、日本発のイノベーションが出にくいといえるのです。
三、イノベーションを起こすには、自分が何をやりたいかを見つけることです。それを見つけられずに悩んでいる若者は、まず現場に行くことが大切です。世界は広い、どこでもいいはずです。そこで色々な経験をし、様々な出会いから、人を知り、ネットワークができる、自分のやりたいことも見えてくる。世界の問題を知り、友人と共感して、自分の燃えるものを探す、目標が見えてくる。
何事もそうですが、「独立・起業」について、その正しい意味合いをしっかり理解して、取り組んでいかねばならないと改めて思います。