見出し画像

この世は大きく出たものが勝つように見える(時もある)。


月イチくらいで金継ぎ会を開催しています。

金継ぎとは、割れてしまった陶器の器などを、漆を接着剤にして修復する修復技法。「きんつぎ」と読みます。

知人の骨董屋さんの家で、骨董屋さんと知り合ったヨガサークルのメンバー4人ほどが集まり、それぞれ持ち寄った「割れちゃった器」をコツコツ修繕。漆を乾燥させるのに時間が必要なため、1つの割れや欠けを修復するために半年ほどの時間を要します。

最近は骨董も直す

もう店は営業していないものの、骨董屋さんの家にはまだまだたくさんの骨董が眠っています。その中には欠けた器もいっぱい。

骨董のお皿もたくさん直してます

ちなみに、骨董屋さんを含め全員が素人。

誰も金継ぎ教室に行ったことはなく、Amazonで購入した金継ぎキットを使い、買い込んだ金継ぎ本や動画を見ながら頑張っているのですが。

私が年少者であり、ネット環境も整っていることから、道具の準備、手順の解読、動画を流すなどのレクチャーを担っています。

それは別によくて。

私は「頑張って手順を調べてみんなに伝えよう」という気持ちで頑張っておりました。

知識はないけど強気でいく姿勢

そんな中、ヨガの先生と骨董屋さんの会話を聞いてしまう。

ヨガの先生「このお皿、ここがね、こうぱっくり剥がれちゃったの。剥がれたパーツを接着するか、それはやめて埋めるかどうしよう」

骨董屋さん「多分接着でいけるわよ。そうね、はみ出た漆を削れば綺麗になるわよ」

そんな話をして相談していたのです。みんなもうだいぶ技術を覚えたんだな、良かったなと思っていたところ。

作業を終えて片付けようとしたところ、

骨董屋さん「まだ、全然手順わかんないわ! 次何をやるのかもさっぱり」

ヨガの先生「私も今何やってるのかよくわからない〜」

そう言って笑っていたので。

えっ。わかんない?

わかんないけどあれほど強くアドバイスできるものなの!

でも世の中はそういうふうにできているのかもしれない


めっちゃ下手な接着ぶり

いつも、小麦粉を練って接着剤を作る人、漆を混ぜてなんかやる人は決まっていて。骨董屋さんはその辺はお任せで、言われた通りに「次何するの? これ?」みたいにして直しているのですが。

つまり誰かが率先してやってくれるなら手を出さないですよね。手を出さなくても作業は回ってるし。
その分骨董屋さんはお昼ご飯とか作ってくれる。

だから、なんか、「わかんなくても、事情を知らなくても、出てくる現実を見て強く感じたことをそのまま言えば、それっぽく聞こえる」こともあるのかと。

理論や根拠がないと強く言えないと感じて生きていることが多くて、いつもビクビクしがちなので、「それでもいいのか」と目から鱗な瞬間でした。

強く生きよう。

いいなと思ったら応援しよう!

ライター和田知子:CLANG CLANG クランクラン
読んでくださってありがとうございました。 もし記事を気に入っていただけたら、応援をよろしくお願いいたします。いただいたチップは、これからの活動に使わせていただきます!