哲学プラクティスに関わる人への9の質問 #4 綿内真由美さん
1.肩書き・職業など
長野県の高校教諭(倫理)
2.現在の主な活動
おもに学校で子どもたちとてつがく対話をしています。
3.はじめて哲学プラクティスに出会った日はいつですか?
2011年、信州大学の哲学懇話会で倫理の授業実践を発表したとき、ともに発表者だった土屋陽介さんから私の実践が「こどもてつがく」だと教えてもらいました(自分としては特別支援教育を念頭においた学びのユニバーサルデザインの一例としての発表でした)。
4.はじめて哲学プラクティスを実施したのはいつですか?
2011年の倫理の授業かな?「こどもてつがく」を全く知らなかったですが。
5.哲学プラクティスを、はじめてやろうと思ったのはなぜですか?
学校、授業という学びの場で特に、子どもたちの声が必要だったから。子どもたちは通り一遍の言葉を必要としていなかった。私は子どもたちに伝えられる言葉をもっていなかった。だから子どもたちの声をもっと聞きたいと思ったんです。自分の声、言葉、体で問い考えることをともに面白がってやる場にしたいと思いました。
6.今まで哲学プラクティスを続けてきたのはなぜですか?
なぜだろう。学校にいるからかな。続けてきた、というより「やらせてもらってる」とか「やっちゃってる」。私の強い意志でというより、一回一回必要があってそのような場ができてきていた、ということかもしれない。大学の先生たちや素敵なおとなの皆さんがともに輪になってくれることも、大きな力になっていると思います。
7.活動の中で、一番大事にしていることはなんですか?
「プレイフル」な場づくり。誰もが安心して自由に参加できること。まるごしになること。
8.あなたにとって、哲学プラクティスとは?
学校を、世界を、生きやすくする営み。「問う」「考える」「変わる」「尊重される」おもしろさやうれしさが、生きるエネルギーになっていくような場(であってほしい)。
9.影響を受けた活動、人物がいたら、教えてください。
土屋陽介さんは先輩であり大恩人で、2013年に定期的に授業参加してくださいましたが、輪の中で一番「てつがくしてる」姿に子どもたちも私も大いに触発されました。高橋綾さんは思考停止していた私の背中を「えいや!」と押してくれた方。いつかソクラティックダイアローグに参加して高橋さんにメタメタにされながら考え抜いてみたい。豊田光世先生は私をハワイにいざないp4cの精神を学ばせてくださった方(「プレイフル」も豊田先生の言葉)。井尻貴子さんは「ともに」を考えるきっかけをくれた方。ほかにもいっぱい。学校での出会いやできごとも、いっぱい。
※「哲学プラクティスに関わる人の9の質問」については以下をご覧ください。