ミッシング

部下との飲み会のシーン。
「それは違うと思うな。」

砂田の後輩が大きなニュースを掴み、地方局からキー局に転職になったことで狂っていく仕事への正義。葛藤、矛盾。美羽ちゃんを探すことなのか、ネタを撮ることなのか、それとも沙織里に寄り添うことなのか。
上司、沙織里、に向き合う中で、正義=視聴率になって、自分の「正義」も歪んでいく。

テレビって何だろう、真実ってなんだろう、父親と母親ってなんだろう、兄弟ってなんだろう。

世の中には「負」の物語が「ドキュメンタリー」になって、全く関係のない人の興味関心を引いて、お金になってる。

その裏の、インタビューされる側の“気持ち”に全く寄り添えていない視聴者(=私。)みたいな人がたくさんいて、attention economyの弊害って、弱者の気持ちを無下にしていることだけじゃなくて、弱者問わず人々の正義感が歪むことにあるんだと思った。

2年後、豊が、沙織里が別の失踪事件が解決しているのを見て泣いてるのを、「お前すげーな。」って、ここで“自分:冷静←→母親:狂ってる”構図が逆転して、改めて母親の強さを感じた。

重々しかったけれど、最後にはくすっと笑えるような場面もあったり。

自分が母親だったらいろんなことを考えてしまうかもしれない。
まだ「子供」だなあと思った。

((個人的に中村倫也サンの演技を初めてしっかり見て、こんなに声低かったんだ、と思った。森優作サンの役作りめっちゃくちゃよかった。かなりのキーパーソンだった。


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