くさかんむり、久しぶりに活動。
Barくさかんむり以来の、夫婦ふたりでの活動。
様々な思想・哲学について学んできたゆる~い朝活・門カフェが全108回(12年間!)完走を記念しての特別講義での「おばんざい」係の任を受けまして、参加したみなさんにちょっとした軽食をふるまうことに。今回はその軽食についての覚え書きです。
先日、最終回の108回を終えて終了した『門カフェ』の様子はこちら
特別講義の内容は、社会学を専門とされる木村さんによる「熊野信仰と沖縄の仏教との関係」「染色と魔除け」をテーマに据えたもの。以下、告知文を引用しておきます。
ちなみに、門カフェを運営されていた製作室mitinさんことSさんの発行されているのが、冊子『ふくぐみ』です。
読み応えのある冊子は、これまでに4冊発刊されています。
冊子『ふくぐみ』のインスタ。↑
そして、会の様子はこちら
膨大なスライド資料とともに展開されるトークに、みなさん惹きこまれていました。私もがっつり聞きたかったなあ…
さて、友情出演のおばんざい。その覚書です。
そもそも、おばんざいとは
最初の段階でいただいたお題が「○○家(我が家のこと)のおばんざい」というネーミングだったので、、、はて?
まず、定義調べたよね。ゆるい解釈として、「常のもの、季節の野菜を煮炊き」「日常的な総菜」「粗末なという意味もあり、酒の肴も表す」ということだったので、=「我が家で普段食べてるものの中で、(夜の開催、アルコールも可だったので)つまみみたいなおかず寄りのやつ」という方向に決定。
それで、夫婦で試行錯誤の結果・・・こんな感じでご提供したのでした。
コンセプトやら内容やらをわーと出して、絞ってって、実際作って違うな…ってなってと、順調に進むわけもなく(笑)お互い時間を捻出すべく、数ヶ月前から週一のミーティングで、コツコツ決めていきました。
そんなこんなで無事終えたわけですが、
本番当日までの過程で色々考えたり調べたりしたわけですが、へー!とかなるほど、とか私的に心に残ったトピックもついでに記録しておきます。
(だらだらと取り留めない長~い徒然なので、興味ある方だけ読んでもらえれば)
毎日のごはんは「ケハレ」ー料理と利他・中庸・身土不二
作業にとりかかる際に、講義内容に沿ったおかずを出せたらより良さそう、とうことで木村さんから、「こんな感じやでー」と話す内容を少し教えて頂いていたのですね。
「ハレ」「ケ」「ケガレ」の説明があって。。。それを見た時に思い出したのが、土井さんと中島さんの「料理と利他」という本でした。その本の中に、「まいにちの料理はケハレ」という記述があり、
なるほど、やっぱ『我が家の普段食べてるおかず、ちょっとおつまみ寄り』の方向性は間違えてないなと確信(笑)、ちなみに「料理と利他」という本のタイトルもイカしてるけれど、
本の内容は『身土不二』、『道具の多様性(民藝の石皿は高台が大きい、ハレの器は高台が小さく真ん中に盛る)(磁器も土器も使うところに日本人らしさがある)』、『自然との距離感(器も生き物として捉える)』、『たべるーつくるー地球(「つくる」は「自然・地球」と「食べる」のあいだにある)』などなど名言いっぱいなので、興味のある方は読んでみるといいと思うよー。
土井さんの料理哲学というか自然観も、「大宇宙と小宇宙」といった自然療法の世界観だったり、はたまた『身土不二(その土地のものがそこで暮らす人を癒す)』も、私のリスペクトするドイツ植物療法の祖ともいわれる聖・ヒルデガルトの「神は地球の全てに癒しを与えられた」という言葉ともリンクするなと感じたり。土井さん、ええよね。
「色」の概念、「色」のエネルギー
あとは、「染色と魔除け」というテーマの中で「色」についてもお話するということで、こんな資料も頂いてました。
なるほど、面白いよねー。赤は神聖性でもあり暴力性でもある混沌、ていうのも何かわかる気がするー(小並感ある感想)。
ほいで、私的には色のバイブスについて、自然療法的に・エネルギー(量子力学)的に?関心をもっていた時期でもあったので、黄色~オレンジ~赤系の食材も取り入れようと思ってはいました。
ちなみに、色って電磁波の一種で、人間の目で認識できる波長の周波数のこと。紫の「外」にある紫外線は人体にとっては害(人間の扱える周波数帯ではない、みたいなイメージで捉えてます)になったり、赤外線は赤のちょっと「外」で体を芯から温めてくれる光だったりと、波長の大きい小さいで変化があることは、実生活でも体感しますよね。
そんな「色」って、エネルギー的にみると黒は全てを吸収してしまう「無」な色、白は全ての周波数をもつ「何にでもなれる色」、赤は「活性」を表して、青は「鎮静」を表すイメージです。
っていってもちんぷんかんぷんかもだけど。
(※ちなみに聖・ヒルデガルトにとっての「緑」は、治癒の「生命力」を「緑の力」=「ウィリディタス(viriditas)」として治療の考えの中心に置いていました。緑が中庸のイメージ、または植物そのもののイメージだったのだろうなと思います。
ただ、色のエネルギーとしては「健康」を意味するけど「元気を促す色」ではないというか、赤の補色でもある緑自体は「活性を全くもたない色」でもあるわけで。赤と青の間を行ったり来たり揺れながら中庸=緑に近づくというのが「健康」という意味では、合ってる気はする。何の話だ。)
まあ、とにかく色的に、「適度に活性のある」元気なエネルギーを取り入れたいとしたら、黄色とかオレンジとか、時には赤も?(赤は行き過ぎると炎症とも表せるので、過剰はアレな感じ)食材に入れるといいなと思って、今回はトマト・カボチャ・人参という食材をチョイスしました。
栄養とか食養生とか修道院とか
その他に、メニュー作成時にインスパイアされたものは、聖・ヒルデガルトもよく使っていたハーブからローズマリーを使いたいなと思ったこと。ローズマリーは、ヨーロッパがペストや黒死病などパンデミックの頃に予防としてマスク(あの鳥人間みたいなやつ)の中にいれたり、「魔除け」的な意味合いもあったりするのです。
エネルギー栄養学的には、蜂蜜や黒糖も使ってどちらかというと甘めの味付けを心がけて、エネルギー代謝が回るといいなと思って作ったこと、季節の食養生としては、開催時期はちょうど二十四節季でいうと「小満」「芒種」、沖縄でいう「スーマンボースー(小満芒種)」の時期に近かったですしそろそろ梅雨明けって感じだったので、梅雨の時期に「湿」を取る食材だったり、旬の夏野菜を…ってことでトマトやズッキーニ、梅や茗荷(うずらもだったかな)なんかでメニューを考えていきましたよ。
…というわけで、木村さんのお話を後方支援できればいいなーと、なるべく「ちなんだ」感じのメニューで、おばんざいを作ったのでした。
思えば熊野信仰って、修験道な感じだし、修験道って自然神信仰とか密教的なものだから、イメージとしては修道院・ヒルデガルト・神智学(シュタイナー的な。シュタイナーも色って大切だよね)・自然療法とかと近い感じがしてふむふむな取り組みになりました。おわり。
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