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【20代採用面接】志望理由の肝は「人生軸」と「外向きの課題意識」!

こんにちは。株式会社ポテンシャライト Agent div. HR Consultantの堀岡です。
今回は20代の転職希望者に向けて、選考面接における攻略法のうち最も重要な【志望理由】の作り方についてお伝えしていきます。


💡 志望理由にこだわることが重要な理由

実は面接で不合格になる事例の32%以上志望理由が関係しています。

2024年 1次面接お見送り理由(弊社調べ)

こちらの指標は30歳以上のデータも含むため、20代の転職となると【志望理由】が占める割合はさらに高くなります。
【志望理由】は「スキル」や「コミュニケーション力」など改善に時間がかかるものと違い、準備次第で大いに改善が見込める要素です。
ぜひ良い準備をして、希望の企業からの内定を手繰り寄せましょう。

✍️こんな人におすすめ(主に20代/若手層の方向けの内容です)

 ・やりたい仕事、入りたい会社があるけどうまく志望動機を作れない
 ・正直この会社でないといけない理由なんてないな・・・
 ・面接になかなか通らない
 ・未経験職種への転職を目指しているけどなかなかうまくいかない



1.【序章】そもそも若手の中途採用面接ってどんなことを見られるの?

(1) 20代転職の面接で見られているポイント

20代であれば「転職自体が初めてで面接で何を聞かれるか検討がつかない」という方もいらっしゃると思います。
面接で見られるポイントは大きく以下の2つに分かれます。 
 ①スキル:入社後、すぐに活躍いただけるか
 ②ポテンシャル:入社後、中長期的に成長してくれそうか

若ければ若いほど②の選考要素が大きくなりますし、経験を積んだ方であればスキル面を重点的に見られます。
会社に貢献してくれる時間軸によって選考での見られ方も全く異なってくるんですね。
冒頭でお伝えした通り20代向けの記事なので、②のポテンシャル観点での面接対策の話をしていきます。

(2) ポテンシャルを構成している要素は?

ポテンシャル:入社後に中長期的に活躍してくれるかを判断する要素を分解してみましょう。主にポテンシャルは3つの要素に分解されます。

ポテンシャルの構成要素

「行動量があること」、「MV(ミッション/ビジョン)に共感していること」はそれぞれポテンシャルを構成する大切な要素ですが、さらに重要なことは「その企業で頑張る動機がどれだけ強いか」どうかです。
企業側からするとどれだけ優秀な方でも早期退職されてしまえば、そこまでかけたコストが水の泡になってしまいます。そのため長く会社で頑張る理由がある(≒志望理由が明確か)人を採用したいと考えます。


2.【本題】選考面接で最も大切なこと

(1) こんな回答してませんか?

よく面接で「当社である理由はなんですか?」といった類の質問が来るケースは本当に多いですよね。そしてそれに的確に答えられない方が多いのも確か。企業にとっては試金石的な質問としてテッパン中のテッパンとなっています。
よくある回答としては以下です。

 ・自分のスキルを付けたくて・・・ 
 ・伸びている市場だから自分も成長できると思って・・・ 
 ・自分に向いていると思って・・・

残念ですが、これらの回答はお見送りになりやすいです。
共通点は以下です。

 ①動機の根拠が薄い
 ②自分に矢印が向き過ぎている

動機の根拠が薄い志望理由は悪く言うと「浅い話/誰でも言えること」なので、その方を採用する理由がなくお見送りにされやすいです。
また、自分に矢印が向き過ぎているのも「自分の都合や感覚で早期に辞められないだろうか…」という懸念が企業側に浮かびます。
企業は長く働いてくれる人を採用するために、より「強い志望理由」を持った候補者を選びます。

(2) 「強い志望理由」とは

ここからが本題です。
「強い志望理由」は以下の2点を満たしています。

 ①自分の人生に軸を通している
  ┗
今までの人生で大事にしてきた価値観・考え方と一貫しているか
 ②外向きの課題意識がある
  ┗
誰に対して何を提供したいか、どんな世の中を作っていきたいか


3.【実践】強い志望理由の作り方

ここからは実際に志望理由の作り方をレクチャーしていきます。

(1)自分の人生に軸を通す

端的にお伝えすると、「今までの人生で大事にしてきた価値観・考え方の
延長線上で志望理由を練る」
ということです。
イメージしづらいかと思いますので、今回は若手転職の人気職種のひとつであるマーケティング職に未経験で挑戦する際の回答を事例に考えていきます。

Aさん:「今までアパレルの販売営業職をやってきました。
    マーケティングはスキルが付きそうなので志望しています。」

Bさん:「大学時代のアパレルショップ販売員のアルバイトの経験から良いものを多くの人に広めるということを大事にしていました。
お客様に今まで出会ったことのない価値に出会っていただき、無名なブランド自体も日の目を浴びる、そんな経験から、本当に良いものを多くの人に広めていきたいと思い、今の販売職を選びました。
お客様一人一人に向き合える仕事でしたが、「多くの人」に届けられたかというとそうではありませんでした。結果的に私が率先して売っていたブランドは事業縮小され、今は存在しません。
そんな経験から多くの人に良いものを買ってもらうために、良いブランドが長く続いていくためには、ターゲットに対して、認知をとってもらうプロセスが重要だと感じました。以上から私はマーケティングを志望しています。」

少し極端な比較でしたが、どちらの方が納得感があるかは一目瞭然ではないでしょうか。Aさんのようにある日突然人が変わったように志向が変わるというのは現実感がないですよね。
ポイントは「志向の一貫性」です。
人生・仕事においてこれまで何を求めてきたのか、その上で今後何を求めるのか。それがあなたの人生に一貫性をもたらします。

「自分の人生に軸を通す」までのステップ


志向の一貫性を整理する上で大切なのが「キーワード」です。
キーワードとはご自身との対話の中で自然と何度も出てくるような言葉です。いわば自分の人生の中での共通項とも言えます。
先ほど例にあげたBさんでは「良いものを多くの人に広めたい」「世に出ていない良いものに日の目を浴びさせたい」などがキーワードとして意思決定に影響を与えてきたことが推測されます。

キーワードを探る上で以下の質問をご自身に問いかけてみてください!

  ・これまでの会社選びの時に軸としていたこと
  ・これまでの会社選びで決め手になったこと
  ・なぜ今回転職を考えたのか(条件面や働く環境以外で) 
  ・現職では何に対して不足を感じたか  
  ・次の職場には何を求めたいか
  ・今までの人生で何を大切にしてきたか、今後何を大事にしたいか
   ・上記で出てきたキーワードを言い換えるとするなら
   他にどんな表現があるか

仕事から離れたことでも構いません。ぜひ一度本音で以下の問いかけをしてみてください。その時、複数回出てくるようなキーワードがあるはずです。
そのキーワードに対して、それってどういうことだろう(What)、なぜそう思うのだろう?(Why)という視点で深掘りをしましょう。それがあなたの志望理由の一つになるはずです。

ここまで考えてみても、これまでの意思決定と今の希望が繋がらない・・・という方はもしかしたら他にも道があるのかもしれません。
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必ず答えは見つかります。

【参考】ポテンシャライト流 自己分析理論「CAREER COMPASS」


(2)外向きの課題意識

強い志望理由を作るための2つ目は「外向きの課題意識」です。
外向きの志向とは「誰に対して何を提供したいか、どんな世の中を作って
いきたいか」
という視点です。
 
そもそも度合いはあれど、ほぼ全ての仕事は自分のためだけにやるものではなく、 クライアントや関係者に価値を提供するために行うものだと私は考えています。
少し話はそれましたが、仕事選びの上で、「誰の何を解決/改善したいか」
という観点は外せないということはご理解ください。

先ほど例に出した、アパレル販売職からマーケターを目指すAさんの例を当てはめると以下になります。

 『誰の』の例:
  〜で困るクライアント、〜市場全体、社内の人、〜に関心がある人

『何を解決/改善したいか』の例:
  (良いものを持っているアパレルブランドの)売上を向上させること

「誰のために何をするか」が見えないという方は以下の質問をご自身に投げかけてみてください!

・希望する職種・業界に興味をもったきっかけをできる限り挙げる。 
・今の自分の悩み/関心ごとは? 
 ┗なぜ悩みや関心を持ったと思う? 
 ┗その関心ごとは言葉を言い換えると何?  
・今自分が抱えている悩み・関心と同じものを友人・家族が抱えていると
 したらどう思うか・どうしたいか?   
 ┗その悩みの原因には何があると思うか。3段階深掘りする 
・今(前)の仕事に後悔があるとしたら何か

質問を繰り返す中で少しでも「自分以外の誰か(何か)のためにやりたい」ことが出てきたら、さらにそこを深掘りしましょう。

・その「解決したい対象と事柄」を定量的に言い換えると何?  
 例)日本経済を再生させたい
    ⇨日本のGDPを高度経済成長の時の水準に戻したい 
  
・自分がそれをやる理由があるとしたら?
 それをやるのは自分でなくてはならない理由があるとしたら何?   

・「誰か(何か)のためにやりたいこと」を果たすために、
 アプローチの方法としてはどんなものがある?(複数)  
 
・それをするために今の自分にできることとできないこととは?   
 ┗「できないこと」の中で、できるようになるべきことがあると
   したら何か?

ここまで回答したら少し方向性が見えてきたのではないでしょうか。
「誰か(何か)のためにやりたいこと」が見えたのなら、それに向けて自分のできることとできないことを整理し、今自分がやるべきことが見えたのなら、それがあなたの「外向きの課題」になります。
企業が発信している情報と重なり合う点を整理したうえで話し方・話す順番を整えれば、志望理由としては完成です!


4.まとめ

今回は志望理由の作り方についてお伝えしました。

  • 採用面接において志望理由の磨き込みは最重要

  • 志望理由を作るために重要な点は2点

    • 自分の人生に軸を通す

    • 外向きの課題意識

今回は面接対策の文脈でお話ししましたが、自分の軸に向き合うことはあなたの人生にとって最も重要なことの一つです。
頭を悩ませることもあるかもしれませんが、この機会に一度人生について考えてみるのも悪くないのではないでしょうか。


もし「今日考えてみても答えが出なかった」「もっと詳しく話を聞きたい」という方がいましたら、無料のオンライン面談も承っております。
人生軸の整理から、具体的なキャリア・求人の提案も可能ですので是非お気軽にご相談ください💪

あなたの転職活動がうまくいくことを願っています!



執筆者:堀岡大輝
同志社大学を卒業後、新卒で医療系メーカーに就職し、新規開拓営業に従事。連続で予算達成。
営業活動のかたわら、新規事業の立ち上げも担当。
以上を評価され社内最年少で九州地区のリーダーに就任。
現在はベンチャー・スタートアップ特化の転職エージェント ポテンシャライトのキャリアカウンセラー。企業担当も兼務。