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<フルリモート / ハイブリット / フル出社 > “働き方”にとらわれない採用活動のポイントまとめ

皆さんこんにちは 🙋🏻‍♀️ ポテンシャライトの阿部です。

本noteのタイトルにもある通り、直近の数年で、日本では働き方が大きく変わり、採用企業さまは多様な働き方を近年取り入れられてきました。

2020年頃に フルリモート勤務 が一斉に広まり、勤務形態の主軸となり、その後はハイブリッド勤務、そして フル出社勤務 (への回帰)といったさまざまな働き方を採用企業さまは選択肢として提供しています。

しかし、日頃から現場第一線で、採用活動をされる人事採用担当者の皆さまが「企業それぞれの働き方」を決定してはおらず、多くが経営側が様々な背景 / 文脈から決めた条件のもとで「激化する採用市場を乗り越える」つまり「採用成功を生み出す」ことを求められています。

ポテンシャライトで、多くの企業さまと関わらせていただく中で、「フルリモート勤務推しでの採用活動が一強」という時代は勢いを落としているように見えています。

本当に働く側( = 候補者側 )の価値観次第である と感じるようになりました。このことから、採用担当者側はどのように効果的にその企業・ポジションに合わせた採用活動を進めていくかが大きなポイントとなります。

今回は、フルリモート勤務、ハイブリッド勤務、フル出社勤務のそれぞれの勤務形態における採用活動の進め方について、具体的に整理したいと思います。

※ 本noteでは、あくまでもポテンシャライトが日々採用のご支援をさせていただく中で感じた / 実施した内容を軸に執筆しております。”採用活動における一視点” として参考程度にご覧いただけますと幸いです。



1. それぞれの働き方を基にした採用活動の進め方

1-1. フルリモート勤務の場合

フルリモート勤務は、場所にとらわれない柔軟な働き方を提供しますが、その分、自己管理能力やコミュニケーション能力が重要になります。この勤務形態においては、候補者さまがリモートワーク環境に適応できるかどうかをしっかりと見極めることが求められます。リモート勤務は、物理的にチームメンバーと距離があるため、コミュニケーションが円滑に進むかどうかが大きなポイントになります。自己管理ができ、プロジェクトを効率よく進めるためには、候補者が自律的に働けるかどうかを確認することが大切です。また、リモート勤務においては、直接のフィードバックが少なくなるため、適切にフィードバックを受け取り、改善を図る姿勢も重要です。面接時には、候補者のリモートワーク経験について詳しく尋ね、その対応力や課題解決力を確認することが求められます。

▼ 採用ターゲット
フルリモート勤務を採用する企業では、候補者の自己管理能力やコミュニケーションスキルが特に重要視されます。リモート環境では、直接顔を合わせることができないため、オンラインでのコミュニケーションが中心となります。そのため、オンライン面接で候補者の対応力や自己管理能力をしっかりと評価することが必要です。

また、リモート勤務の利点や課題についても、面接時に候補者に対してしっかりと確認しておくことが大切です。例えば、「過去にリモート勤務を経験したことがあるか?」や「リモート環境でどのようにチームとの連携を取っていたか?」など、具体的なエピソードを聞くことで、その候補者がどのようにリモートワークに適応するかを見極めることができます。

▼ 企業側の「魅力」の打ち出し方
フルリモート勤務における魅力的な訴求方法としては、働く場所にとらわれない自由なライフスタイルを提供することや、時間を有効活用できる点を強調することが有効です。また、リモート勤務でも社員同士が積極的にコミュニケーションを取りやすい環境を整えている点(オンラインツールや定期的なビデオ会議など)をアピールすることが重要です。企業として、リモートワークでもチームが一丸となって仕事を進められる文化があることを伝えると、候補者は安心して応募しやすくなります。

1-2. ハイブリッド勤務の場合

▼ 採用ターゲット
ハイブリッド勤務は、リモート勤務とオフィス勤務を組み合わせる形態です。従って、候補者には柔軟な働き方に対する適応能力が求められます。

「ハイブリッド勤務では、オフィスとリモートでの切り替えが求められますが、その際にどのように仕事を進めるかについて考えたことがありますか?」というような質問を通して、候補者がどれだけ柔軟に対応できるかを確認することができます。また、ハイブリッド勤務では、自己管理能力とチームワークのバランスを取る力が大切になるため、そのバランス感覚を重視した質問を行うことが効果的です。

少々難易度が高いかもしれませんが、ハイブリッドワークは「企業さま次第で全くカラーが異なる」と改めてご認識いただければと思います。

  • 週1回・決まった曜日に出社する

  • 四半期に1回・総会のみ出社する

実は、どちらも「ハイブリッド勤務」と称して求人を出されている企業さまでした。

おそらく受け取り手(応募する側の候補者さま)によって、様々な解釈を生んでいるのではと感じています。改めて自社、そしてよく採用活動でバッディングする企業さまがどのような打ち出しをしているか / どのように受け取られているかを認識する必要がありそうですね。

▼ 企業側の「魅力」の打ち出し方
ハイブリッド勤務の場合、柔軟性を前面に出した訴求が有効です。例えば、オフィス勤務とリモート勤務を行き来することで、家族やプライベートとのバランスが取れやすい点を強調できます。また、オフィスではチームメンバーと顔を合わせて迅速に意見交換できる環境が整っていることを伝え、リモート勤務では自宅で集中して業務を行える点をアピールすることで、候補者にとって働きやすい環境を提供していることを示しましょう。

1-3. フル出社勤務の場合

▼ 採用ターゲット
フル出社勤務では、オフィスでのコミュニケーション能力や、チームでの協力体制が重視されます。特に、組織文化やチームワークに適応できるかが大きなポイントです。出社して毎日顔を合わせる中で、迅速に意思決定を行ったり、チームメンバーと協力して仕事を進めることが求められます。

このため、面接では「オフィス勤務でのコミュニケーションをどう考えているか?」や「チームでの作業を進める際にどのように協力してきたか?」といった質問を通じて、候補者のチームワークや柔軟性を確認することが大切です。

▼ 企業側の「魅力」の打ち出し方
フル出社勤務の場合、候補者に対して会社の文化やチームの一体感を強調することが効果的です。チームでの協力や直接的なコミュニケーションが円滑に進む環境、そしてフル出社によって仕事の効率が向上する点をアピールすることが大切です。さらに、オフィス内での福利厚生や、社員同士の交流の機会が豊富であることを伝え、オフィス勤務のメリットを感じてもらえるようにしましょう。

👆 勤務環境に応じたターゲットのマッチする特徴や要素

2. 本当に「組織にマッチする人材」の見極め方

採用企業さまにカルチャーマッチすることは大前提として、組織の働き方にも適応できる人材を選び出すために、求められるスキルや特性を理解することが重要です。

少なからずリモート環境下での勤務が求められる企業さまでは、自己管理能力が高く、積極的にコミュニケーションを取れる人が求められます。対して、フル出社勤務の企業さまでは、組織文化にフィットし、チームワークを大切にする人物が求められます。

面接では、候補者さまの仕事に対するアプローチや価値観を確認し、その企業にどれだけ適合するかを見極める質問を投げかけることが必要です。また、組織の働き方がどのようにチームに影響を与えるかを意識して採用基準を設定することで、より適切な人材を見つけることができると考えています。

2-1. フルリモート勤務での見極め要素

  • 自己管理能力の確認
    リモート勤務では、自分自身で時間を管理し、タスクを遂行できる能力が必要です。候補者がどのようにしてタスクを優先し、締め切りを守るかがポイントになります。面接時には、これまでの経験をもとに「リモートでどのようにタスクを管理してきましたか?」といった質問を投げかけ、その能力を確認しましょう。さらに、候補者がどのようにモチベーションを保ち続けているのか、自己管理における工夫についても質問することで、より深く理解できます。

  • コミュニケーションスキルの評価
    直接対面してのコミュニケーションが少ないため、候補者がどのようにしてオンラインで円滑に情報を共有し、フィードバックを受け取るかを見極める必要があります。リモート勤務では、文書やチャット、オンライン会議を活用してコミュニケーションを取ることが多くなるため、その際の言葉遣いや表現力、聞き手に配慮したコミュニケーションができるかが大切です。面接で「リモートワーク環境で、どのようにチームメンバーと連携を取っていますか?」といった質問を通じて、その能力を測りましょう。

  • 技術的な適応力の評価
    リモートワークには、オンラインツールを駆使する必要があります。候補者が使用しているツール(Slack、Zoom、Google Meetなど)について話してもらい、その対応力や柔軟さを確認します。また、新しいツールへの適応力も評価の対象となります。リモートワークではツールのトラブルシューティングや問題解決が求められるため、その対応能力を知ることが大切です。

2-2. ハイブリッド勤務での見極め要素

  • 柔軟性を重視した質問
    ハイブリッド勤務では、状況に応じて勤務場所を変えることが求められます。面接時には、「オフィス勤務とリモート勤務をどのように切り替えてきましたか?」と質問し、候補者の適応力を確認しましょう。候補者がどのように勤務場所を柔軟に切り替え、必要に応じて業務に集中できるかを把握することが重要です。

  • 自己管理能力とチームワークのバランス
    リモート勤務の際に自己管理が求められる一方で、オフィス勤務ではチームとの協力が不可欠です。候補者に「自己管理能力とチームでの協力をどうバランスを取ってきましたか?」という質問を通して、その能力をチェックします。また、ハイブリッド勤務では、チーム内でリモート勤務とオフィス勤務のメンバーとの連携が必要であるため、チームワークをいかに保っているかを評価することが大切です。

2-3. フル出社勤務での見極め要素

  • チームワークの評価
    フル出社勤務では、チームとの協力が中心となるため、「過去にチームでのプロジェクトでどのように協力して成果を上げましたか?」といった質問を通じて、その協力姿勢を評価します。さらに、出社して日常的に顔を合わせることで、どれだけ協力し合えるか、また他のチームメンバーとどのようにコミュニケーションを取ってきたかも重要な要素です。

  • 迅速な意思決定能力の確認
    オフィス勤務では、迅速に決定を下す場面が多いため、候補者がどのように意思決定を行ってきたかを確認することが重要です。「急な意思決定を求められた場面で、どのように判断しましたか?」という質問を投げかけ、その能力を測ります。また、チームの意見をどう取り入れて意思決定を行うか、協調性とリーダーシップのバランスも評価対象となります。

👆 採用企業さまの働く環境にマッチしているか?を確認するための質問事例

また、本noteの趣旨からは少し逸れますが、そもそも面談面接の「見極め」と「惹きつけ」を強化したい と感じられている企業さまは、あわせてこちらのnoteもご覧ください!

3. 働き方の ”背景” を伝える

各採用企業さまの働き方の条件面は、求人票や各種ウェブサイトにしっかりと反映させる必要があります。

とはいえ、条件の明示のみに留まってはいないでしょうか…🤔?

採用候補者さま側の多様な価値観が受け入れられている中で「単なるフルリモートしている企業」では、組織カルチャーが浸透するでしょうか。

また「フル出社だからなあ…」と避けられるのも勿体無いですよね…!

そのため、「どうして●●という選択をしているのか」という背景を伝えられるかが採用活動を「高精度で進める」カギになります。

企業が選択した働き方には必ず背景があります。採用活動を進める際には、その背景を端的に伝えることが重要です。たとえば、フルリモート勤務やハイブリッド勤務が採用される背景には、効率的な働き方を追求したり、社員のライフスタイルの多様化に対応するためという「WHY(理由)」があります。この背景を理解してもらうことで、候補者にも納得感を持ってもらいやすくなります。

また、背景に合わせて、企業がどのように勤務形態のルール設定をしているかを事実に基づいて伝えることも大切です。これを曖昧にせず、あくまでも「事実(FACT)」として説明することで、認識に齟齬を生みかねないリスクを減らすことができます。

これらの背景と事実(実態)を伝ええた上で、「この環境で働く必然性とそのメリット」を伝えることが、採用活動を進めるうえで非常に重要です。

最後に

いかがでしたでしょうか。

フルリモートでも、ハイブリッドでも、フル出社でも、個人の価値観と採用企業側の価値観がマッチしていることが重要であり、採用企業側は様々な角度から価値観をすり合わせにいく必要があると改めて感じていただけたのではないでしょうか。

きっと採用担当者の皆さまは、フルリモート、ハイブリッド、フル出社といった異なる勤務形態において、組織にマッチした採用成功が求められているそんな厳しい状況にあるのではないでしょうか。

本noteは、どのような環境であっても、それぞれの企業さまが働き方に合った人材をどのように見極め、効果的な採用活動を行うかのヒントになれば幸いです。

著者:阿部( https://note.com/f_abe
HRパートナー(リーダー) 兼 サービス推進担当
新卒 レバレジーズ ▶︎ HRのスペシャリストを志しポテンシャライトへ🕴🏼
採用チームの立ち上げ / 採用オペレーション設計(選考LT短縮戦略設計など)などの「組み立てる」から、スカウトや採用広報執筆といった実務部分の「運用」まで幅広く経験しています。現在はマネジメントにも挑戦中💪✨

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