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勤務332日目 「お前はダメだ、バカだ」と御お客様に言われたときの模範解答

御(おん)お客様から「お前はダメだ、バカだ」と言われたらどう答えるのが正しいでしょうか。

「そういう言い方をするお客様のほうがおかしいと思いませんか」

銃社会であれば撃ち殺されるかもしれません。
日本は平和なので本社にクレームが入るだけですみます。

「信じてほしいのですが、これこれこういう事情がありまして」

正当な理由があったとしても、御お客様にとっては醜い言い訳に聞こえます。
「もうあんたのとこは使わん!」とでも言われるかも。それから本社にクレームが入ります。

「仰る通りです。すみません。ご指摘くださり、ありがとうございます。助かります」

ぼくはこれが模範解答だと思っています。
こちらの意見は一切述べることなく、受け入れるように返し、感謝を示す。

それがわかっていたにもかかわらず、ぼくは今日、不意打ちのように怒りはじめたおばさまに自分の言い分を述べ、わかってもらおうとしてしまいました。

こちらにちゃんとした理由があっても、御お客様(多くはお年をめした女性)は「なるほど、それなら納得」などと理解を示してくださることは絶対にありえません。

御お客様(多くはお年をめした女性)は、執拗にこちらにからみ、平気できつい言葉を使い、バカにするようなことをおっしゃるのです。

これに怒ってはいけないし、バカではない理由を述べてもいけない。
相手に人の情は一ミリもないものと思って接客をしなければいけないはずなのです。

明日クレームが入るかもしれません。
ぼくはそれが本当に嫌で、自分の理由を一切捨て、何度も頭を下げて謝りました。
最後には「ありがとうございます」と付け加えて。

御お客様(多くは以下略)が「お前が悪い」と言えば、なにがあっても絶対にぼくが悪いのです。
嘘でよいのですぐに悪いとを認めて謝るべきでした。

こういうの、ものすごく心が疲れます。
その後の配達で何度も違う家に入ったり、キャリーにあった郵便を配り忘れて数キロ道を戻ったり、事故を起こしそうになりました。

御お客様はほんの一握りで、ほとんどは心の温かいお客さん(多くはステキな笑顔のおばさま)ばかりなのもわかっているのですが、こういう一回があるだけで、すべてのおばさまが恐ろしくみえて、嫌になります。

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