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ワタクシ流☆絵解き館その154 青木繁 「虹の松原」―少年たちの点景。
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虹の松原は、佐賀県唐津市の名所。
この名所に取材した「虹の松原」は、第三回文展に出品する「秋聲」で、捲土重来を期していた時期の制作だろう。
元来、青木の風景画は、状況設定がシンプルだ。布良で描いた「海」や「海景」、九州に帰ってからの「筑後風景」などをその制作例として挙げておこう。海なり木なりをまっすぐに捉えている。それでいいじゃないか、という青木繁の声が聞こえてくる。
筆者の忘れがたい思い出を、一編の詩にして、青木の絵に寄せる。
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令和4年6月 瀬戸風 凪