俳句のアルバム ♪ 若草は
「肥前 波戸岬の春」
若草は飛翔す岬夕映えて
「幼い日 すぐ帰ると言つた父をさびしくひとり待つた」
虎落笛 (もがりぶえ) 記憶にひとりぼちのまま
「山あいの畑に銀杏の大樹ありてしばし佇む」
つかめざりし夢を間に間に銀杏散る
「玄界灘を前に沖ノ島を思ふ」
神の島卯波の幣 (ぬさ) が祓 (はら) ひけり
「鳶の滑空の轍 (わだち) の美しさに魅入る」
破 (や) れ雲を繕 (つくろ) ふ鳶 (とび) や冬の瀬戸
瀬戸風 凪 · 吟
令和6年11月