見出し画像

【最強BMP㊲】単純作業は楽な仕事? ~心的飽和とストレスの落とし穴と対策~

ハードで複雑な業務に従事する人は、多くの方がストレスを抱えています。そのためのメンタルマネジメントも重要です。
しかし、単純作業に従事する人も、心の健康を守るためにメンタルマネジメントが必要です。なぜなら、単純作業は一見楽そうに見えて、実は「心的飽和」という落とし穴があるからです。

「単純作業」とは、決まったルールに沿って繰り返す作業のことです。
製造業のライン作業や簡単なルーチンワーク、例えば書類の整理やデータ入力などの事務仕事は、最初は意識的に考えて行いますが、繰り返し行うことで運動機能の調節に関わる脳器官である小脳が記憶し、無意識に動作できるようになります。

「心的飽和」とは

「心的飽和」とは飽きてしまって継続ができなくなる心の状態を指します。
心理学者のカルステンの実験では「参加者に円を描いたり詩を朗読させ続けると、最終的には作業の質が落ち、止めてしまう」ことがわかりました。
疲労とは異なり、休息を取っても元のパフォーマンスに戻らず、以下の悪循環に陥ります。

・作業に意味を見出せなくなる
・注意力が散漫になる
・ミスが増える
・無気力状態になる

心的飽和を防ぐための対策

1. 単純作業の継続は心的飽和に陥りやすいことを理解する
ミスが増えたり、やる気が出ない場合は、SOSのサインです。例えば、データ入力をしている際に頻繁に入力ミスが増えたり、無気力感を感じる場合、それは心的飽和の兆候かもしれません。

2. 作業手順を変える
可能な範囲で手順を変えてみるなど、工夫を加えましょう。例えば、書類整理の順番を変えたり、データ入力の方法を変えることで、新鮮さを取り戻すことができます。時短に挑戦することも一つの方法です。

3. 休憩時間はしっかりとる
休憩中には仕事をせずに、リフレッシュしましょう。例えば、ランチでは普段頼まないメニューを選ぶと、脳が活性化し、仕事のことを忘れる切り替えの一助になります。新しい食べ物に挑戦することで脳をリフレッシュさせることができます。

4. 仕事と休日のメリハリをつける
趣味など、仕事以外で集中できることに没頭しましょう。例えば、週末にスポーツや読書に集中することで、リフレッシュ効果が得られます。

まとめ

単純作業は一見楽そうに見えて、「心的飽和」という落とし穴がある。心の健康を守るために、適切なメンタルマネジメントを意識しましょう。今回紹介した対策を参考に、自分に合った方法を見つけて実践することが重要です

さらに

  • 上記の対策に加え、マインドフルネスや瞑想などのリラクゼーション法を取り入れるのも効果的です。

  • 職場の環境改善も重要です。休憩スペースの充実や音楽の流など、作業者が集中しやすような環境作りを心がけましょう。

  • 心身の不調が続く場合は、無理せず専門家に相談することも大切です。

心の健康は、仕事のパフォーマンスにも大きく影響します。自分自身の心と体を大切にし、健全な労働環境を作り上げていきましょう。

いいなと思ったら応援しよう!