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ともきんぐ
2022年10月20日 20:34
洗濯したデニムを干そうとしたら、手に白い砂が付いてきた。まるで『忘れないで』そう言われているように、唐突に俺の前に現れた。「夢じゃなかったんだな」あの日の出来事があまりにも今の現実と離れすぎていて、夢だったんじゃないだろうか、そう思う時もあった。手に付いた白い砂が、容易にあの広い空、広い青の世界、波の音を連れてきて、思い出すのは景色だけではなく、景色に溶けてしまいそうなあの人の笑顔。