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挑戦してわかった米国公認会計士の価値:営業職の視点から 2) USCPA

私はBtoBの日系メーカーで営業職をしています。USCPAを目指す方の多くは、経理関係や監査法人に関わる方、またはそれらを目指している方が多いのではないでしょうか。

どのように取得したのかは以下をご参照ください。

営業職という背景を持つ私がUSCPAを取得したことが、本当に意味があったのかについて、実体験をもとにお話しします。。

営業職が感じるUSCPA取得への不安

営業職である私は、「会計の専門性が活かせないのでは?」という不安を感じながら勉強を進めました。ですが、結論から言えば、**「間違いなく意味はあった」**と言えます。ただし、重要なのは、USCPAとしての業務そのものではなく、学んだ知識が実務に役立ったという点です。


USCPA取得で得た具体的なメリット

1. 実務に直結する知識の活用

USCPAで学んだFAR(財務会計)、BEC(ビジネス環境)、AUD(監査)、REG(規則)の知識は、社内外での議論に役立ちました。

  • 財務・管理会計の理解:数字に基づく議論が可能となり、生産的なコミュニケーションが増えました。

  • 業務効率化:原価計算やキャッシュフローの重要性を理解し、社内での議論や意思決定がスムーズに。

  • 国際取引対応:「1/15 30 days」など、日本では見られない取引条件にも迅速に対応できるようになりました。

2. コーポレートガバナンスの理解

以前は「なぜこんな面倒な社内ルールが?」と思っていましたが、仕組みの重要性や不要なルールを見極める力を得ました。

3. 監査業務の基礎知識

監査法人がどのように監査を行い、証明業務を実施するのかを理解することで、社内の準備作業が効率化しました。

キャリアへの影響:昇格と米国駐在

USCPAを取得したことで、以下のようなキャリア上のメリットがありました。

昇格と差別化

営業職でUSCPAを持っている人は少なく、大きなアドバンテージになりました。その結果として昇格の機会が増え、さらに米国駐在を実現するきっかけにもなりました。勉強を始めた当時は駐在の可能性はほとんどありませんでしたが、USCPA合格という事実が一定の後押しになったと感じています。

米国駐在時の信頼性とコミュニケーション

米国駐在時には、たとえ役職がなくても、つたない英語で話しても、相手が話を聞いてくれる場面がありました。これは、名刺に役職や資格が記載されていることで、多少のリスペクトを得られたからではないかと思います。

一方で、第二言語としての英語に慣れていないネイティブスピーカーの場合、役職がない状態でつたない英語で話すと、相手に聞いてもらえないケースも多々あります。そのため、資格が信頼性を一定程度担保してくれたのではないかと感じています。もちろん、これは個人的な思い込みの部分もあるかもしれません。

学問のバックグラウンドの説明が簡単に

さらに、学問のバックグラウンドについて聞かれた際の説明が楽になったこともメリットです。エンジニアの方は専門性が明確で説明が簡単ですが、文系総合職の場合は、特に社会学系のバックグラウンドだと相手が興味を持ちにくく、忘れられやすいと感じていました。しかし、「米国公認会計士」と説明すると、話がスムーズに進み、相手とのコミュニケーションが円滑になりました。

英語と専門知識の相乗効果

米国では英語はあくまでコミュニケーションツールであり、英語が圧倒的に上手でない限り、それ自体が能力として高く評価されることはありません。そのため、**「他の専門知識がないと評価されない」**という現実があります。ただし、USCPA合格という事実があることで、会計の知識などを通じて具体的に貢献できることを示せるようになりました。これが結果として、仕事の場面でも信頼を得る重要なポイントになったと感じています。


MBA学習への役立ち

 グロービス英語MBAの授業で財務会計や管理会計を学ぶ際、USCPAで培った知識が大いに役立ちました。授業は英語で行われましたが、USCPAで学んだ会計英語のおかげで、専門用語や概念をスムーズに理解でき、学習を進める上での大きな助けとなりました。

さらに、USCPAはMBAに挑戦する勇気を与えてくれた存在でもあります。当初、MBAへの挑戦には不安がありましたが、USCPAの合格という成功体験が、自分の可能性を信じるきっかけとなりました。USCPAを通じて得た知識だけでなく、そのプロセスを乗り越えた経験が、MBAでの学びにもつながったと感じています。。

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最後に

長期間にわたる勉強は、「本当に意味があるのか?」と自問してしまうことも多いものです。実際、私も何度もそう感じました。しかし、結果としてUSCPAの勉強で得た知識と経験は、自分のキャリアや実務に確実に役立ちました。

これを読んでくださった方が、少しでも励みや学びを得られたなら、これ以上嬉しいことはありません。最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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ポートリー / Portlee
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