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コラム 越境EC

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越境EC(オンラインショップ、ECモールetc)に関する世界の記事・レポートを紹介します。
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記事一覧

Shopify、ナチスTシャツを販売したカニエ・ウエストのECサイトを閉鎖

今回は、日本にも多くのファンを持つアメリカのラッパー、カニエ・ウエストとECの話題です。 今や世界には、多くのセンシティブな差別問題があります。 自身の思想や意見を発信するのは(自己責任で)自由かもしれませんが、発信する舞台がルールを設けている場合は、それらを遵守した上で行わなければいけませんよねとしか言いようがない今回のお話です…。 ナチスTシャツを販売したカニエ・ウエストのウェブサイトが使用停止にアメリカのラップスターは、スーパーボウルの期間中、自身のブランドのウェブ

EU、SHEINとTemuを調査開始!規制強化&150€未満の免税撤廃で越境ECはどう変わる?

当noteでは、昨年からEUと中国格安ECプラットフォーム「SHEIN」と「Temu」の攻防を追いかけてきましたが、今年も再び戦いの火蓋が切られたようです。 2025年2月5日、EUは1つのプレスリリースを発表しました。以下、原文です。 これを受け、いや、実はすでに今週月曜日からEU各国ではこの話題(…と、ドナルド・トランプがEUにも関税を引き上げるのではないか?!という話題)で持ちきりだったわけですが、今回、ポイントは2つあります。 1つは、EU圏外(特に中国ですね)

ベネトン、世界400店舗閉鎖はブランド終焉か?それとも新たな始まりか?オンライン戦略の行方

1965年にイタリアで創業し、世界60か国で展開しているアパレルブランドUNITED COLORS OF BENETTON(以下、ベネトン)。 シンプルなフォルムデザインとカラフルな色合いを特徴としたベネトンの洋服は、80年代、90年代に一世を風靡して、日本でも絶大な人気を得ていました。しかし国内から徐々に店舗が閉店し、昨年10月にはInstagramにて日本市場からの撤退を発表しました。 現在、日本でベネトンの商品を購入するには、グローバル公式サイトにアクセスする必要が

eBayとFacebook Marketplaceが連携開始!EC販売の新たな可能性

ECにしろ路面店にしろ、いかに売上・販売数を増やすか、これが重要です。 ECの場合、自身のショップサイトで販売するほかに、たとえばAmazonやeBay、楽天などの大型ECモールにも出店・出品すれば、より多くの人に商品を見てもらい買ってもらえる機会が増えます。 販売数を増やすには、いかに多くの人に商品を知ってもらうか、さまざまなマーケティングも必要です。 そのひとつにSNSマーケティングという手法があります。 FacebookやInstagram、TikTok、Xなど、S

ホリデーシーズン商戦!Amazon、返品詐欺との戦い

11月のブラックフライデーからあれよあれよと駆け足で時は過ぎ、世間はクリスマス一色ですね🎄 この時期は冬のボーナスも入りますし、年末に向けて一斉にお財布の紐が緩む時です。EC業界も1年の中で最も書き入れの時期です。 EC販売者にとって、多くのユーザーが商品を購入してくれるのは嬉しいことです。 しかし、普段より多くの購入があるということは、それだけ購入者とのトラブルが起きる確率も高まります。受注・梱包・発送業務で目が回る忙しさではありますが、そんな時こそできるだけミスをしない

Amazon、Temu・SHEINに反撃ののろしを上げる?中国から低価格商品を直送する計画

SNSのフォロワーを増やすにも、まずは多くのフォロワーを抱えているサイトの真似をしてみることから始める方も多いと思います。 「上達の近道は、上手な人を真似ること」なんて言いますよね。 多くのECに携わる業界や販売者たちが、これまできっとAmazonを真似たり、Amazonからヒントをもらって自身のビジネスを拡大させてきました。 でも、今回はそんなECの巨匠とも言えるAmazonが、ライバル社の真似をしようとしているようです。 20ドル以下のソファ:AmazonがTem

英プレミアリーグ マンチェスター・ユナイテッド、新しいEコマース・プラットフォームにSCAYLEを採用

昨日、UEFAチャンピオンズリーグの第2節が終了しました。 次回、第3節は、今月下旬の10月22日と23日とのこと。 …さて、 今回お話しするイングランドのマンチェスター・ユナイテッドは、残念ながらUEFAチャンピオンズリーグには出場していませんが、UEFAヨーロッパリーグの方で昨日ドローで試合を終えたようですね。 今日の話題は、以前、当noteで紹介した話題の続編と言えます。 ドイツ ハンブルクのEコマースコンサルティング・デジタルマーケティングの企業、SCAYLEと

Amazonからレビューが消える?!

オンラインショップで買い物をする時、Amazonで何かを買おうとする時、私はよくレビューをチェックします。 星が満点のレビューと、星が1つだけのレビューと、それから星が3つのレビューも見ます。 実際に使用している写真や動画がついているレビューがあると、それらもよくチェックしています。 レビューを見て、「よし!買おう!」と決めたり、「うーん…。やめておこう。」と諦めたり。 皆さんはどうですか? 購入者のレビューは、私にとってはもはや“もう1つの商品説明”的位置を確立し

Temuはデータ漏洩を否定。ハッカーは8,700万強のデータベース流出を主張。真実はどちら?

2024年第1四半期時点、Temuアプリの月間アクティブユーザー数は全世界で1億6,700万人に達しています。 日経新聞によれば、今年1月の、日本での月間アクティブユーザー数は1,550万人にのぼり、Temu1社だけで国内総合EC大手3社Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの平均利用者(約2,970万人)の52%に相当します。 今や日本でも世界各地でも人気のオンラインマーケットプレイス、Temu。 ライバルのSHEINとともに、良くも悪くも?注目を集め、EU

ECサイト運営の鍵!Paul Smithが示すプラットフォーム選定の重要性

オンラインショップを立ち上げる時、必要となってくるのがECプラットフォームです。 ECプラットフォームとは、オンラインのショップを作る上での土台となるシステムです。 ECプラットフォームに売りたい商品の写真や名前、商品の説明、色やサイズなどのバリエーション、価格などを登録して初めてオンラインで商品を売ることができます。 購入者が商品を購入した際の決済方法を設定したり、返金・返品処理の管理、配送業者と連携して商品発送の管理などもおこなえるのが、ECプラットフォームです。 最

素朴な疑問:Amazonは1日にいくら稼ぐのか?

Statistaのデータによると、2023年、世界で最も売上高が高かった企業第1位はWalmart(638.78億ドル)で、第2位はAmazon(554.02億ドル)でした。 少し古いデータですが、「月刊ネット販売」が実施した2022度の日本国内でのECサイト売上ランキングでは、Amazon.co.jpがダントツの首位でした。 ところで、このように世界も日本も各企業の売上が公開され、話題になったりしますが、Amazonの1日の売上はおおよそどのぐらいなのでしょう? 米国

ゴールデンクォーターに備えよ!越境ECブームと航空貨物業界

Eコマースビジネスが1年の中で最も忙しくなるのは、第4四半期(10月~12月)です。 まさにゴールデンクォーターです。 この時期はクリスマスや年末年始があるからだけではありません。 皆さんも聞いたことありませんか? ブラックフライデーや、サイバーマンデーというセールを。 最近では、これに加えて中国発の独身の日セールも徐々に浸透してきていますよね。 ちなみに今年のブラックフライデーは11月29日。 サイバーマンデーは12月2日。 独身の日は毎年11月11日です。 このよ

震災後の日本のEコマースをフランスのニュースチャンネルが分析

今年もまた、暑い夏がやってきました。 さぁ大人も夏休み! …と、各地で徐々にお盆休みモードに入り始めた8月8日、宮崎県では日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生しました。 被害は宮崎県周辺の熊本県や鹿児島県などにも及び、さらに今回、気象庁からは「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表されるなど、該当地域周辺にお住まいの方々には不安になってしまう情報も飛び込んできました。 せっかくの夏休みだというのに、これ以上皆さんの不安を煽るような内容は気が引けた

TikTok ShopいよいよEU進出?スペイン、アイルランドで10月ローンチに向けて準備中か

当noteではこれまで、主にEUにおけるTEMUやSHEIN、AliExpressといった中国発のECサイトの動向を追っています。 しかし、もうひとつ忘れてはならない中国テック企業があります。 それはTikTokを運営するByteDanceです。 TikTokは、TikTok Shopというソーシャルコマースプラットフォームを展開しています。このプラットフォームは、日本ではまだローンチされておらず、現在このサービスを利用できるのは、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シ