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【モル式】集団塾講師の落とし穴(無料記事)

副業プロ家庭教師のモルと申します。
今日のテーマは、先日受けた衝撃の事実(実話)をもとにして、集団塾・個別指導(家庭教師含む)すべての講師にあてはまる危険性について。

以下の記事にも関連しますので、あわせてご覧いただけると嬉しいです❤

1.成績不振の理由は「集団塾での指導」にあり!

早速本題ですが、現在指導中で某大手集団塾に通う公立小新6年生のA君。
モルが指導を始めて、まだ1カ月。

とても素直で優しく、お話するのが大好き!
理解力はある反面、集中力が続かず、問題を解くプロセスをすっ飛ばして、すぐ定石解法に当てはめることばかりに注力してしまうため、成績は低迷。

このままでは中学受験しても志望校へは届きそうにない為、家族会議を開催して目標を高校受験に切り替えよう!と、本人に促したそうです。

しかし、2つ上のお兄さんが、中学受験を経て難関中高一貫男子中へ通学中であり、お兄さんへの憧れが強く、どうしても挑戦したい!という本人の強い意志が理由で、通塾サポートでモルがお手伝いすることとなりました。

お母様は長男の中学受験を経験しているため、次男の中学受験への適性を冷静に判断する目をお持ちで、しかも本人の意思を最優先に尊重されるため、A君は『超指導しやすく成績も向上が見込める』タイプの生徒さんです。

なにしろ体験授業時に、志望校の動機を熱く滔々と語ってくれましたのでw

さて、そんなA君ですが、家庭での自主学習も嫌がらず頑張るタイプなのですが、定着するための家庭学習時には塾でやった問題から少しでも違うと、どうやって手をつけたらよいかが分からず、時間が過ぎ、飽きてくるというサイクルの繰り返し状態とのこと。

これは多くのお子様が陥っている状況で、理由も解決方法も明確です!

それは、定石解法をただただ暗記することを優先する集団塾に問題が。

いえ、定石解法を暗記することは、現在の中学受験では必要不可欠です。
問題は、解法の考え方や理由を丁寧に解説することなく『これを覚えろ!』と押し付ける指導姿勢にあります。

以前より中学受験対策集団塾は、そういうものであると存じておりました。が、性善説派のモルは…

多くの中学受験対策集団塾の講師は、その問題点を理解した上で、指導時間数の関係から「残念だけど丁寧に説明する時間がないから」覚えてね!

と断腸の思いでその指導方針に従っていると(勝手に)想像していました。

し、しかし、今の集団塾はモルの想像をはるかに超えた現状のようで(汗)
果たして、その実態は…

2.時代遅れの恐怖支配が招く罪悪

A君のお母様によると、長男さんは次男とは別の超メジャー塾へ通塾していましたが、あいにくコロナ真っ只中でオンライン授業が多かったとのこと。

その時、横で見ていて、とても驚かれたそうです。

それは、想像以上に「スパルタ指導」であったこと。

たまたまその講師がそうだっただけかもしれませんが、オンラインであるにもかかわらず、受講している長男さんやほかの生徒さんの緊張感は鬼気迫るものであったと伺いました。

授業への集中力の養成、という点ではメリットかもしれませんが、その弊害は容易に想像できます。

・強要されないと勉強できない➡自主学習習慣の養成ができない
・塾に行かないと勉強できない➡自宅学習習慣の養成ができない
・勉強する楽しさを味わえない➡勉強を苦痛!としか感じない
 etc.

進学実績主義の進学塾では致し方ないのかもしれませんが、これではあまりにもお子様の成長への弊害が多すぎて(涙)
ひとまとめにすると、精神的に大人への階段を登れなくなってしまいます。

それを見たお母様は、長男にプロ家庭教師へサポートを依頼し、無事志望校へ合格。
上記の弊害も克服することができた、という貴重な経験をお持ちでした。

実は、A君もお兄さんと同様に、集団塾講師による恐怖政治が成績不振の最大の要因だったのです…

3.宿題をしてこないとみんなに迷惑をかけてしまう

さて、そんなA君の状況をすぐに理解したモルは、

塾の進度に従って、塾のテキスト問題を解く以前に

・問題を正確に読む
・とにかく手を動かす(具体的思考・整理法)
・問題文を再度確認する
・回答を丁寧に書く

という解法プロセスの徹底と、具体的な問題に使用する定石解法の理由と説明を行っています。A君はそれを素直に受け入れ、健気に頑張っています!

しかし、それを実行することにより、膨大に出される塾の宿題を消化することができなくなる問題点が発生します。

そこでモルは、あらかじめお母様に、
『塾との面談時に、宿題が消化できなくても怒らないでほしい!』
とお伝えすることをお願いし、お母様もすぐにご理解いただきました。

今のA君にとって、入試というゴール目標までの成績向上プロセスのために必要な最短ルートを経験則から導き、ぶれることなく消化していくことこそ、プロ家庭教師がやらねばならないこと。

そう、決して目前の塾や模試の成績をすぐに向上することが成果ではないのです。

そのためには、集団塾の全面サポートではなく、集団塾の良い面を利用しながら、独自のプロセスを歩む必要もあります。

A君の場合、塾の基本問題も現状では満足に解けない状況。
このまま塾の課題消化に注力もしくはそのサポートをしても、ますます状況は悪化してしまうための措置です。

A君もモルの方針に納得し、定石解法の意味を理解した後、類似問題はどんどん自力で解けるようになっています。

しかし、A君はどうしても塾の宿題消化が気になって仕方がない様子…

モルもお母様も、その理由は「A君が怒られるのが嫌だから」だと思っていましたが、実はそうではなかったのです!

A君いわく、

宿題をやってないと、算数担当(40代男性:典型的な恐怖講師)のY先生は、みんなの前でその生徒を10分以上叱咤し、全く授業が進まなくなる。
みんなに迷惑をかけてしまうのが嫌だから、宿題は消化したい!

というのです。

・・・不覚にも、涙が出そうでした。

賢明な読者の皆様、どうお感じですか?
Y講師は氷山の一角に過ぎず、実は多くの集団塾にこのような恐怖支配を曳く、独りよがりで害悪まみれの講師がまだ棲息しているようなのです。

そして驚くことに、このY講師にはさらなるかつ最大の問題点が発覚するのです…

4.算数と数学は全く異なる学問である

A君から、塾の春期講習で学んだ板書の写しを見たモルは、驚愕しました!

指導内容は、ほとんどの中学受験生が苦手とする「場合の数」

なぜこれが苦手かというと、この単元をしっかり学ぶのは高校の確率統計だから。そりゃ、小学生には難解であって当然です。

しかし、順序だてて考えることでクイズを解くように正解にたどり着け、そのプロセスが論理的思考を図る基準となるという観点から、中堅以上の学校では算数の中では必出の単元でもあります。

高校で習う解き方と全く同じ考え方をマスターする必要がありますが、きちんと丁寧に解説すれば、その定石解法理解は決して難しくありません

ここで少し脱線しますが、中学受験にはなぜ「特殊算」とよばれる独自の解法が必要なのでしょうか?
これには、とても大きくかつ重要な理由があります。

それを丁寧に説明すると、本が1冊書ける量になるので(出版編集者の皆様:ご要望がございましたらご連絡下さいwww)、結論だけお伝えすると

算数と数学は全く違う学問だから

なのです。

これを明確かつ端的に説明できない算数講師の、いかに多いことか!!!

なぜ今の受験がこのような問題傾向なのか、どうして親がお子様に指導することが無理なのか、算数はよくできたのに数学になると成績が下降する理由は何なのかなどなど、多くの中学受験ギモン解決の糸口はここにあります。

一目瞭然ですが、現在の中学受験算数と高校受験数学の問題の半分以上は同じ問題です。ただし、解法や求められていることは全く異なります

モル的「普通の」講師はその理由を理解し、決して中学受験生に数学的解法を(参考程度に話すことはあっても)習得を求めることはありません。
もっというと、それを「覚えろ!」というのは言語道断です。

話を戻しますが、A君が通う集団塾のY講師は、自分が板書するのが面倒だからという短絡的な理由で、階乗(!)の記号を強制的に覚えさせるように指導していました。

モル的には、絶対にやってはいけないことです。
とくに、A君のようなレベルのお子様には、百害あって一利なしです。

以前、個別で中学高校生も指導していた(らしい)Y講師の立場からすると

・どうせこの先習うのだから、はやく知っておいて損はない
・中学受験でも高校と同じ解き方なのだから、これを知っている方が楽
・中学受験はほとんど途中式を書かないから入試でこれを書いても問題ない

という、安易な動機によるのでしょう。

しかしそれは、中学受験を実施する学校が入試問題に込める考えなど、現状の中学受験全般における分析と対策を全く行っていないこととイコールです

大学生のアルバイト講師ならいざ知らず、大手塾の専属プロ(職業)講師にはあるまじき行為、と言っても言い過ぎではないでしょう。

もっといえばこんなY講師を野放しにしている集団塾に、モルは怖くて大切な我が子を通わせたくはありません。

そのくらい、恐ろしいことです。

賢明な読者の皆様の中にも、そんな些細な事、と思われる方がおられるかもしれませんね。

いえ、これは講師の本音を図る、とても重要な指標となるのです。

お子様に寄り添った指導ができるのか、充分なトレンド分析や研究を行っているか、それがたったひとつの指導内容で暴露されてしまうのです。

賢明な読者の皆様で、モルに同意して下さる皆様のために、最後にY講師のような害悪講師かどうかを図る、魔法の質問を伝授します。

『算数と数学って、何が違うんですか?』

と質問してください。

明確かつ端的に、その質問に納得できるお答えを持っていない講師や集団塾を、決して信用してはなりませんぞ!



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