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書きたいことを、書きたいように。それでいいのがこの場所だから。
文章を書くことが好きだ。
表現をすることが好きだ。
言葉という美しい道具を用いて、何かをあの人に伝える、伝えようとする、そんな営みが好きだし。
もっともっと、自由に、でも意味なんてなくて、ただただ書き留める_それは表現するのではなく、ただ書く_ことも好きだ。
最近は、肩ひじを張って書いていた。
フィリピンに来てからというもの、英語の学習に追われては、予定を詰めまくり、(それは日本にいても変わらないのだが)なんせ、何時間も文章に向き合う時間的余裕がなかったから。
限られた時間で、簡潔に伝えようとして、納得いくものが書けずに、葛藤していた気がする。
だから今日は、ただ、書き留めるだけで。
メモ書きを、ただここに後悔するだけで。
言葉の壁は、思ったより低かった。
私の英語力は、英検2級に受かるかな(ギリ)くらいのレベル。慶應の中だとドンケツといって全く差し支えないだろう。フィリピンに来る前は、タクシー乗り場はどこですか?すら、口から出てこなかった。
けど、来て一週間で、気が付いたら現地の大学生と連絡先を交換して、仲良くなっていた。(それの現場を見ていた友人曰く、逆ナンにしか見えなかったらしいので、私は一応、それを人生初の逆ナンとして認定している。)
いや、本名のアカウントで何を発信しとんねんという、ツッコミが入りそうだが、どうやら私は異国の地で人生初の逆ナンを母国語ではない言語でしていたみたいだ。
そんな、あいらぶゆー、みたいなことは全く言ってないのだが。ただ、すごく話していて面白いし、もっとあなたのことを知りたいから、週末ご飯行かない?的なことを言っただけ...。確かにかっこよかったけど...。(小声)
同じ20歳。大学生をしながら、自国の貧しい子どもたちの支援をしている。日本のNPO法人で。彼はどんな気持ちで、子どもたちと関わっているのだろう。彼は、きれいな、白い歯をしていた。子どもたちと違って。
大学に行けている。土木系のインフラを専攻している。
(フィリピンでは、平均年収以上の職に就ける可能性が高い専攻。)
いや、気になるやん。どんな心境で、どのようなものを信じていて、将来なにがしたくて、あの子どもたちは何者なのか。教えてもらいたい。
そう、言葉の壁は、思ったよりも低かったし、無かった。
全然、タクシードライバーさんと20分くらいなら話続けられるし、伝える気と理解する気があればコミュニケーションはとれる。
みなさん、英検2級があれば、だれでも逆ナンできます。黙ります。
それくらい、言語の壁は、低いです。
いや、実際はもっと低いのだと思う。学校の寮が同じ、33歳の先輩は、CFERはA1だよって言っていた(英検4級くらい)だけど、今頃、ロシア人の友達とご飯に行っている。
Are you とDo youの違いが分からないって言っていた。でも、毎日異国のだれかと飲みに行っている。言語の壁は、言い訳でしかない…とか言うのは(私がシャイな方でもあるからこそ)ちょっと違うなって思うけど、でも、その壁は案外高いけど薄いと思う。
さっきなんてすごかった。
晩御飯にロシア人の友人を誘う時に、
you hungry? って聞いて
No って帰ってきたら、
I'm hungry!! ってごり押していた。
なんか、コミュニケーションの取り方を学んだ気がする(?)
あとは、みんな案外乙女だった。
その女性の先輩も、グハグハ笑う酒豪で親しみやすい感じの方で。でも、好きな子は遊びにも誘うことができないし…って言ってたし。(さっきまで友人には、I'm hungryでごり押していたのに)
語学学校に来ている人たちの多くは、その後にワーホリを控えていたり、人生を一区切りつけるために来ていることが多い。
そういった意味では、すごく道を外れた社会人の方や、並々ならぬ向上心がある学生(特に自腹で来ている子たち)が多くて、みんな旅人気質。そんな旅人たちは、かなりの割合で乙女だ。経験則。もちろん自分も例外ではないのだと思う。
旅人は、距離を詰めるのも心を開くのも早いし、何か新しいものとの出会いにポジティブな感情を人より持つから、旅人なわけで。すごく、人間として楽しそうに生きているなと思う。
この場所には、素敵な人たちがいっぱいいて。
信州大学から来た、19歳の女の子。
バイト3つを掛け持ちして、大学の成績も取って、学部の人全員と連絡先を交換して、すごくすごくストイックに努力してきた子。すごく思考が深くて、でも表現が男性的で少しだけ詩的。めちゃくちゃ美人なのに。そんな子と意気投合して、夏は一緒に東南アジアをめぐるかもしれない。
24歳の緑髪の女性の先輩。もともと添乗員をしていたみたいだけど、その仕事をやめてワーホリに行く準備をしにこの学校に来たらしい。すごくおっとりしているけど、周りをめちゃくちゃ見てくれていたり、1人の人間として向き合ってくれたり、すごく人間として尊敬している。
29歳くらいのめちゃくちゃ人相の良い男性の先輩。MARCHの高等部からエスカレーターで大学に行って、どうやら公認会計士をずっと目指していたらしい。結局、3回2次試験?に落ちてしまい、心機一転してワーホリに行く準備をしに来たらしい。人をすごく引き寄せる力がある人だと思う。
挙げればキリがないけれど、すごく良質なコミュニティを築くことが出来る場所ではある。間違いなく。相当な覚悟を持って、人生に向き合っている人たちが沢山いて、すごく居心地が良い。
きっと彼らとは、日本に帰っても会うだろうし、一緒に旅に行くかもしれないし、ワーホリ先のオーストラリアに遊びに行くかもしれない。
いや、そういう関係性であり続けたいと思う。
英語の勉強という意味でも、もちろん1ヶ月のフィリピンの滞在はすごく有意義だったけど、人生において自分がどのような人間でありたいか、何が強みで何を幸せに感じるのか、海外というものがどういう場所で、自分の強みは海外でも通用するのかしないのか、色んなことが学べた。
改めて、自分がどういう人間でいたくて、
私はどういう人たちと関わりたくて、
何が好きで大事にすべきもので、
そういったことが、少しづつ見えてきて。
ご飯はめちゃくちゃ美味しいというほど美味しくもなければ、部屋も狭いし、廊下は暗いし、教室は臭いし、車に轢かれかけるなんてザラだけど。でもすごく、幸せを感じている、今日この頃です。