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役員がブラックで撃沈物語

「役員含めた3人で会社を設立したので、融資を受けて事業を展開していきます!」

と目を輝かせながらご相談に来た代表者が撃沈した時のお話しをしたいと思います。

この方がご相談に来られた時は、

既にご自身で公庫に申し込みをしていた段階で、公庫の融資だけでは少し心もとないということで銀行(保証協会)からも受けたいとのことでご相談に来られました。

「公庫の担当者からは特に問題点を言われることなく、これであれば充分に可能性はあると言われました!」
「ただ銀行の方はイマイチ良く分からないのでお願いしたいです」

と、元気で素直な代表者の方だったので
僕もすぐに打ち解け銀行(保証協会)の準備に取り掛かりました。

ヒアリングをしていると彼の口から
「昔から仲の良いメンバーで立ち上げたんです!」
「入念に計画をしてきました!」

などと、僕自身もワクワクしてくるような気持ちになったことを思い出します。

ところが銀行への計画書を作成している最中に彼から電話が鳴ります。

それは公庫の審査結果が出たとの連絡でした。
人生終わったばりのテンションで悲しすぎる声で話してきました。

「役員一人の与信がブラックでそれを理由に断られました。もうダメです…」
「知りませんでした。与信は代表者だけだと思っていたのに…」
「銀行もダメですよね、もう終わりです…」

おいおい、どこいっちゃうの。待て待て。

そうなのです、これ皆さん意外と知らないのですが
法人で融資を受ける場合、
代表者の与信だけではなく役員の与信も調べられるんです。

金融機関側からすれば役員も会社の経営に携わる人。
ブラックな役員が経営に関わって本当に資金管理や運営出来るのか?

ざっくり言うとこんなイメージです。
当たり前と言えば当たり前なのですが無知って本当に怖いですよね、、、

しかも公庫は一発勝負なので取り返しがつきません。
そこで僕はある一つの提案をします。

「まだ銀行には申し込んでいない、まだ可能性はある。その役員を取締役から外そう」
「ついでに今作ってる計画書を修正して公庫に申請した額面より上げて申請しよう」

この提案で再び、彼は生気を取り戻します。笑
本当に素直な人でした。

勿論、銀行からなぜ直近で役員から外したのか聞かれることも想定してストーリーも作り上げました。

そして見事に満額可決!

この時、本当に感謝もされましたし、彼も凄く喜んでいました。
食事までご馳走して頂きました笑

嬉しい限りですね。

皆さんも誰かと一緒に会社を作ってビジネスを始める時があるかも知れません。そんなときは必ず、お互いの与信を確認することをお勧めします。

本人が気づいていない場合もありますからね。

あ、最後に補足になりますが、
役員を外す場合は登記事項の変更手続きをすることになるので
別途で費用がかかることも忘れずに…

それでは今日はこの辺で。

皆さんの周りでスムーズに起業したい、融資を受けたい方がいらっしゃいましたら是非、お声かけ頂けると嬉しいです。

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。


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