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「大切な人」が「大切だった人」になってもう一生会うこともないのかもしれないと思うとまた悲しくなってきた。僕はもう会えなくなってしまった人のために演劇をつくっている。

この文章は『怒る人の気概』の千秋楽(上演最終日)の昼下がりに書いているが、この文章が投稿されるのはきっと2日後の夜になるはず。

その夜、僕はおそらく自分の店でせっせと働いているんだと思う。

あくせく体を動かしたいし、人の世話を焼きたくてそわそわとしていたいのだけど、最近店は暇だ。夜の街は閑散としている。商売の世界に身を置いて、売り上げをそれなりに気にするようになったせいか、景気の微妙な良し悪しを肌で感じられるようになった。人が帯びている活気というか熱気というかエネルギーみたいなものでわかるのだ。そういうものは。

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