見出し画像

気兼ねなく会話できる人とは、気兼ねなくお酒を飲むこともできるし、気兼ねなくとなりで眠ることだってできてしまう

ある意味では浮世離れしているのかもしれない私の脳内——でも私の脳が「世界」を認識し、認識されたものが「現実」として私の脳内で処理されている。それと同様のことがあなたの脳内でもおこなわれている。だから私の脳内はあなたにとって浮世離れしているみたいにみえるかもしれない、でもわたしにとっては——やっぱり浮世離れしている。

これから西武線の特急ラビューに乗って秩父へと向かいます。ツイートするのをやめた私は脳んなかでぶつぶつ……ぶつぶつと……ひとりでつぶやいていた。まるできれいに焼きあがる前のパンケーキの生地の表面のあぶくみたいに、ぶつぶつ……ぶつぶつと……。

それだけでは寂しい。寂しいので時折口にだしたりもした。会話——途切れて——また会話——気兼ねのない会話。気兼ねなく会話できる人とは、気兼ねなくお酒を飲むこともできるし、気兼ねなくとなりで眠ることだってできてしまう。

あーもう夏なんて。これが最後の夏になってもいいってくらい、めいっぱい遊ぼう、なんてことができたらいいのだけど。いかんせん私の頭のなかにはいつも言葉が、この瞬間も言葉が、ぶつぶつ……ぶつぶつと……きれいに焼きあがる前のパンケーキの記事の表面のあぶくみたいに、小さな音を立てて、人知れず、私のことを描写してくる。

ここから先は

754字
好きなものを好きなように書くために、noteを書いています。だから、このマガジンは僕の「スキ」で溢れてるんだと思います。

創作生活

¥500 / 月

「創作」と「生活」をつなげることをコンセプトにしたマガジンです。週1回以上の記事更新。エッセー・小説・感想文・戯曲……多種多様なジャンルの…

今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。 これからもていねいに書きますので、 またあそびに来てくださいね。