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スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち

毎月1回は映画館に行こう!という事で、今月はこちらを見にいきました。もともとドキュメンタリーは好き&アクション大好きという事で、思ってた通りめちゃめちゃ楽しめました。そして女性としてもとてもパワーをもらった…元気になれる映画でした。

存在は知っていたはずなのに

アクション映画に限らず、映画には必ずいるであろうスタント役たち。なのになぜ「スタントウーマン」と聞いておやっ?と思ってしまったのか。もうそれが劇中で語られる差別や区別だし、そりゃあ女優がいるんだからスタントウーマンもいるはずなのに…自分の意識の低さにも恥ずかしくなりました。

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そこにはやはり差別が存在する

私が想像していた以上に差別に苦しみ、それを跳ね除ける為によりハードなトレーニングを積んで危険なスタントに挑んでいく彼女たちの姿は、それはもう美しくて…涙が出てきました。(私の場合は、自分同じ女性なのに何もしていない…という不甲斐なさもある。笑)
そう思いつつ、映画後半の言葉にまたもやドキッとしました。「女性としてでなく、プロとして尊敬されたい」という言葉。「女性の割に」「女性だけど」頑張ってるねとかって言われても嬉しくないと。そりゃそうだ。プライドを持ってやっているからこそ言える力強い言葉。私もこうありたい…

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単純にかっこいい!

私は基本的に「かっこいい女性」が大好きなので(冨永愛さんとか、フィットネストレーナーのAYAさんとか)劇中に登場するスタントウーマン達はみんなかっこよくて…トレーニング姿も素敵だし、バイクや車をバリバリ運転する姿も超かっこよかった!

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(バッキバキのドリフトをかまされても笑っているミシェル・ロドリゲス…さすがワイルドスピードで鍛えられてるな。笑)
彼女達はこの境地に至るまで、どれだけ怪我をしてどれだけ痛い思いをしてきたのか…それでも辞めないんだもんな。すごすぎる。そんな強い信念はどっから湧いてくるんだろう…
車に轢かれるスタントでは「練習は実際に轢かれるのが一番!」という話には笑っちゃいました。上手な轢かれ方も説明してくれます。実際に轢かれそうになった時には実践してみよう。笑

歴史と涙

現役のスタントウーマン達の道を切り開いたレジェンド達が数名登場するのですが、彼女達の経験談はかなり重みがあります…目の前で仲間を亡くした事、理不尽に仕事を奪われた事、今もスタントをやりたい気持ち…それぞれの思いを抱えていて、語る姿は楽しそうだったり、悲しそうだったり…私達が想像する「俳優」「女優」とはまた違った見方が映画や芝居というものも見ている様な気がしました。

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(80歳近いけど、そうは見えない若々しさのジーニー・ペッパー。まだスタントがやりたい、私は今何者でもない、と言って涙する姿にこちらもグスン…)

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(お上品なおばあちゃんって感じですが彼女もバリバリのスタントウーマン。ウィットに富んだお話が面白かった。)

現在はアクション監督として活躍する女性。

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アクション監督という仕事は、スタントウーマン引退後の道にはなっていないらしく…なんでやねん、という事で頑張っていらっしゃるそう。彼女もまた新しい道を切り開こうとしているのですよね。

遠い世界にいる女性の話ではない

海外の「スタント」という特殊な世界に身をおく彼女たちですが、女性は誰しもが共感できる部分があるはず。女だから、と区別されて嫌な思いをしたり、体格や体力差で男性に敵わず諦めた道がある人、1つの事に向かって走り続けている姿、そしてそういう不遇の環境にも屈しない強さ、私にはないものばかりで、「がんばれ!」って言ってもらえている様な気持ちになれました。これは他人の話でも、遠い外国の夢物語でもないし、隣にいる同じ女性の話なんだなあ…と。私は同性として強く共感しました。

男性から見るとどう感じるんだろう?ドキュメンタリーとして、アクション映画や映画史的な観点から見ると、また違って見えてきそう。
配信が始まったらまたゆっくり改めて見たいな〜!


スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち

Stuntwomen: The Untold Hollywood Story
2020年 アメリカ
監督:エイプリル・ライト
出演:ミシェル・ロドリゲス、エイミー・ジョンソン、アリマ・ドーシー、シャーリーン・ロイヤー、ジニー・エッパー、他


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