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映画「リメンバーミー」でミゲルの父親が言い放った言葉の“字幕”に納得し、別の類似表現も取り上げました。
ミゲルが家族の前でミュージシャンを目指したいと主張した時、家族は大反対。そんな中、ミゲルの父親が怒りを爆発させます。
父親: You will listen to your family. No more music. (家族の掟に逆らうな。音楽は禁止だ)
ミゲル: Just listen to me play. (演奏を聴いて)
父親: End of argument. ( )
今回の表現は父親が最後に言った End of argument です。
この場面の前にも家族全員の反対にも関わらずミゲルは音楽をしたいと理由をいろいろと言っているのです。
それに父親も堪忍袋の尾が切れる寸前だったのですが、ミゲルがギターを弾き始めようとした途端に “End of argument” と父親は叫んだのです。
直訳は「議論 (argument) の終わり (end)」ですが、「(ミゲル、お前との)議論はもう終わりだ!」という意味です。
私なりに何かいい日本語ないかと、「やめろ!」や「俺のいうことを聞け!」など考えたのですが、いまいちパッとしませんでした。
皆さんならどんな日本語をあてますか?
日本語字幕をオンにして出てきた日本語は、
「しつこいぞ!」
です。「なるほど!そういう日本語があったか」と感心してしまいました。
「しつこいぞ!」- “How persistent you are!” や “What a persistent boy!” などと「しつこい」を意味する persistent を使ってもいいかもしれません。
もしくは “How annoying!” などとも言えますが、End of argument! も使える語彙に加えようと思います。
End of argument という表現に私は馴染みがあまりなかったのですが、その言わんとすることを考えても「しつこいぞ」までは辿り着きませんでしたね。
この言い方に関連して、これ以上議論を続けたくない場合に、次のように “Period.” を使うこともあります。
A: Can I use your car?
B: No, you can’t.
A: But I really wanna go shopping. Can I?
B: No, you cannot. Period.
意味は「ダメと言ったらダメ。以上!」のような感じです。
ピリオドは文の最後に打つので、もうこれ以上はないと言うのを表します。この表現もユニークで気に入っていますね。
ただ気をつけなければいけないのは、Period. を使うとかなり緊張が走る恐れがあると言うことです。
相手があまりにもしつこかったりした時などに、「もう限界!」と感じて使うかも知れません。
もう一つ、父親の最初のセリフ “You will listen to your family.” は「お前は家族の言うことを聞くだろう」と訳す人はいないと思いますが、これをすぐに「命令形」だととる人ももしかしたらそんなに多くないかも知れません。
その理由は、主語 You から始まる文は時によって命令文になると言うのは知っておられる方も多いと思います。(例) You go see him! (彼に会いにいきなさい)
でも父親が言った You will listen to your family. のように You will ... で命令形になる英文ってあまり見かけないのではないでしょうか。(このタイプの命令形は私のこの記事でも説明しています)
でも実際は You will ... も命令形として立派に成り立つのです。
Thanks for reading my article. See you soon!