洋画のワンシーンから使える表現をいくつか掘り下げてみました。【パート6】
今回から、映画「アナと雪の女王」のセリフをいろいろと取り上げて、深掘りしていきたいと思います。
初回は、アナが姉のエルサを探しに、雪の中をクリストフと一緒に行動するシーンです。
太字の部分が深掘りする英語表現です。
① So how exactly are you planning to stop this weather?「どうやってこの天候を止める?」
exactly「正確に」なので、「正確にどうやって…するつもりなのか?」と尋ねているのですが、そこから「具体的に…を教えてくれないか?」と具体性を問うのが、”How exactly...?” の疑問文なのです。
普段私たちは、次のように exactly がない英文を使っているのではないでしょうか。
How are you going to do that?「どうやってそれをするつもりなの?」
これに exactly を付け加えて
How exactly are you going to do that?「具体的にどうやってそれをするつもりなの?」
と「本当にそんなことできるの?」と具体性がないからもっと細かく教えてほしいといったニュアンスが加わります。
このセリフでは、クリストフは一面雪に覆われた場所を元に戻したいと思っているのですが、かなり絶望も感じているのです。
ですから、クリストフはアナに「どうやってこの雪で覆われた天候を変えるというの?本当にそんなことできるの?」とアナにもっと具体的な説明を求めているのです。
案外この How exactly ...? は知られていないと思うので、具体的な説明を求めたい時に使ってみたいですね。
② My ice business is riding on you talking to your sister?「氷の商売は君たちの話し次第?」
“ride on ...” には「...次第だ」という意味があります。「…次第だ」= depend on ... が思い出されるのではないでしょうか。( It’s up to ... という表現もあります)
というより、「…次第である」= depend on ... 一択になっている方もおられるのではないでしょうか。
ですから、この ride on... もぜひ類義語として覚えておきたいですね。
ride は「乗る」なので、「…に乗っかかっている」から、「それは君の決断などに乗っかかっているよ」=「君の肩にかかっている」と覚えておくと忘れにくいと思います。
ride on と depend on の違いは、ride on の方が depend on よりも、より強い印象を与えます。「もう君しかいないんだよ」と強調する時には ride on を使うのがピッタリです。
③ What now?「どうするの?」
この言葉は、目の前にそびえ立つ氷壁を目の当たりにして、アナが発した言葉です。アナとクリストフはエレナに会いにいくためにこの氷壁を越えなければならないのです。
ですからこの What now? は目の前の現象に呆れたり、驚いてどうしていいかわからない時に咄嗟に口にする言葉です。
アナも「何この氷壁!?どうするの?行けないじゃない」と困惑しているのです。
でもこの “What now?” はあまり聞いたことがないのではないでしょうか?
多分、”What’s next?”「次どうするの?」
の方がしっくりするのではないかと思います。
What now? との違いは、What now? は「困惑、緊急性、フラストレーション」など感情がこもった表現ですが、 What’s next? は、単純に次の工程などを尋ねる場合に使われることが多いです。(もちろん、イントネーションにもよりますが... )
それ故、この氷壁が出現したシーンでは、アナの困惑がこの What now? に表れているのだと思います。
Thanks for reading my article! See you.