【第72回】ディズニー映画「ベイマックス」の色々なシーンから使える英語表現をいくつか掘り下げてみました。
“lesson” の意味を考えるのですが、この字幕を見る限り “lesson”って怖いですね…。
私は teach … a lesson を学生時代に「レッスン(授業)を教える」とずっと勘違いしていました。
lesson が「教訓」や「懲らしめ」という意味になるのだと知った時には、英語の面白さを再認識しましたね。当時は教科書の“Lesson 1、Lesson 2”しか頭になかったので…。
字幕の「ブチのめせ」は口が悪すぎますが、タダシの I hope you learned your lesson. が「反省しろ」はいいですね。
「お前は懲らしめを学んだことを望む」が直訳で、そこから「これで懲りただろ」「これでわかっただろ」という意味になります。
「反省する」は reflect なので I hope you reflected on your actions. などと言うこともできますが、learn one’s lesson が簡潔で個人的には好きですね。
他にも、I learned a hard lesson.「痛い目にあった」「いい勉強になった」というのも面白いです。
I didn’t prepare for the exam and ended up failing. So I learned a hard lesson. 「私は試験の準備を怠り、不合格になり、痛い目にあいました」
たかが “lesson”、されど “lesson” です。
Are you hurt? は現在の怪我の状況を、Did you get hurt? は過去の怪我について聞いています。
誰かが転んだのを見た時、Did you get hurt? と聞いて怪我をしたかどうかを確認します。意訳で「大丈夫だった?」でもいいですね。
誰かが腕を痛そうにしているのを見た時、Are you hurt? 「ケガしていない?」「大丈夫?」と、現在のケガの状態を確認します。
「痛みはある?」は Are you in pain? です。
でも Are you hurt?「痛む?」も簡単な文ですが、サッと口から出にくいのではないでしょうか?
ちなみに He was hurt. は「彼はけがをしていた」です。スポーツなどで調子が悪いことを誰にも言わずに、後で He was hurt. というケースなどで使えます。
You graduated high school when you were 13, の graduate は「卒業する」ですが、この英語を聞いた時、一瞬違和感を覚えました。と言うのも、「…を卒業する」は graduate from … で慣れ親しんでいたからです。
慣れってやっぱりダメですね。from がない変化球を投げられると(意味はわかるのですが)一瞬戸惑ってしまいます。多聴、多読の必要性を感じてしまいます。
この graduate … と graduate from … の違いを 対話型AI Gemini で調べてみました。(何故か、これを調べる時ワクワクしました…)
要約すると
「 “from” はインフォーマルなスピーチではよく省略されて、フォーマルな文ではよく使われる。すなわち、graduate … はインフォーマルで、graduate from… はフォーマルな表現である」
とのことです。
基本どちらを使ってもいいですが、やはり formal と informal な状況は意識して使っていきたいですね。
やはり“慣れ”や“思い込み”って怖いな、と痛感しました。 ( I learned a hard lesson. です)「これしかない」、「これが正しい」と思い込まずに、多くの英語に触れて頭の中をアップグレードし続けることが大切ですね。
ですから、これからもいろんな英語表現の“違い”に、もっと目を向けていきたいと強く思いました。