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基本単語 “get”を使った簡単だけれど中々使えないユニークな表現を集めてみました。


① アニメ「美女と野獣」で、主人公ベルと結婚したいガストンがベルの難しい本を取り上げて言った言葉。

ガストン: Belle, it’s about time you got your head out of those books and paid attention to more important things...like me!
( 本より大事なものに気づいていいころだ。このオレさ)

「美女と野獣」

get ... out of one’s head「… を頭から追い出す」=「… を忘れる」ですが、この字幕には訳されていません。

「忘れる」といえば forget なので “Forget these books’” という英語がまず思い浮かぶのではないでしょうか。

もちろん “Forget these books.” でもいいのですが、get these books out of your head. の方が、意味が強く強制の意味合いが強くなります。

例えば、”Are you still saying that?  Get it out of your head!”「まだそんなことを言っているの?もう忘れなさいよ!」

Forget ... よりもパンチ力があるのでおススメです。

② アニメ「美女と野獣」でガストンが本ばかり読んでいるベルを批判するシーン。

ガストン: The whole town’s talking about it.  It’s not right for a woman to read--soon she starts getting ideas… and thinking. (町の者に同感だよ。本を読んで賢くなると女は不幸になる)

アニメ版「美女と野獣」

she starts getting ideas ー 直訳は「彼女はいろんな考えを持ち始める」ですが、これでは何のことか分かりません。

この表現はとらえにくいのですが、「いろんな考えを持つ」というところから、悪知恵が働いたり、変な気を起こしたりすることを意味します。

これって面白いですね。an idea (一つの考え)だとそれ以上発展することはありませんが、ideas だとそれにいろんな考えが被さってよからぬ方向に行くのです。

このガストンのセリフは、女性はよからぬ考えを抱く( start getting ideas ) ことがないように本など読む必要はない、と時代錯誤の考えを表しているのです。

③ 映画「アナと雪の女王」で、王国を救うためにクリストフとアナは、北の山へ向かうが、旅の途中で食料が尽きてしまう。2人がオーケンの交易所で食料を買おうとするシーン。

クリストフ: Ten's all I got. Help me out. (10しかない。何とか頼む)
オーケン: Okay.  Ten will get you this and no more. (10でいいが、これだけだ)

「アナと雪の女王」

「10しかない」の「10」はお金のことですが、架空の世界のことなので$などの単位は書いていません。

そこで Ten’s all I got. (= Ten is all that I got. ) ですが、直訳は「10が私が得た全てだ」で、そこから「私は10しか持っていない」というのは想像できると思います。

でも英語で “I have only 10.” と普通は表現すると思います。でもこの Ten’s all I got. がどんなニュアンスを持つのかを ChatGPT で調べてみました。

Ten’s all I got”:This is more conversational and informal. It emphasizes the totality of what the speaker possesses, often with an implication of seeking help or leniency because they have no more than that.
Example: “Ten’s all I got. Can you help me out?”

ChatGPT

まとめると、「より会話的でカジュアルな表現」で、多くの場合、それ以上のものを持っていないため、助けや寛容を求める意味合いが含まれる

これは興味深いですね。あまり我々が使わない表現がよりカジュアルであるのは考えさせられます。

さらに、単に10しか持っていないという事実だけでなく、そこから「助け」や「許し」を求めているという事実が、セリフで直後に Help me out. と言ってることからも納得できます。

オーケンが最後に言った “Ten will get you this” も覚えておいて損はしません。

直訳は「10があなたにこれをあげる」です。そこから、「10払えばこれね」と、10とこれを引き換えにしている感じです。

これも、”You can get this if you pay 10.” などと表現するのが普通だと思いますが、”10 gets you this.” の方が短くて、かつ払うお金を強調してる場面でいろいろ使えそうです。

Thanks for reading.  Hope to see you soon.

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