楽しげに 生きてみる
若さもパワーも、もはや微塵も残ってなく、目は常に霞むし、足はヨレヨレだが、街中にある鏡を反射的に見ないようにする本能だけは、キープされてたりしてる(笑)
でも、気楽さ100%、大体OK。キョロキョロ発見は大好きなまま、行きたいとこに行き、「ダメはダメ!」争いも恐れず、言いたいことは言う。ネジも多分2-3本(いやもっと?)外れてるのだろ。なんかいつも私、笑ってる。
★ ベランダの花々
早朝の水やり、今、私の1番の趣味はこれ。目新しいものは、よく購入。水色のは常山アジサイ(¥1200 高っ)あとは何だろ。思いつきでモロモロ。
★ ネットで指輪
雑誌で見て、ササッと購入。安価なのに、気持ちが上がるってありがたい。ロンドンのメーカー。あら素敵。
「きゃーっ、作ったの?」
みんなに聞かれる。私もたまには、買いますって(笑)
★ テーブルのクッキー缶
友人から「エシレ」高級クッキー(2つ缶入り)を貰って、家族でヒャー!贅沢を堪能。今この空き缶には、娘の焼いたクッキーが入れてある。
「あれ?これって、あの、あれでしょう?(有名な高いやつ?)」
「ちゃーいます!(チッチッ)」
モノマネ芸人のような風情で、食卓に!何とも我家っぽい。
★ ワイン木箱
花が終わってしまった鉢用に探していたら、メルカリに多数出品されていて、なんと¥2000(送料込み)で購入。50cmくらいの大きさからいって、送料がかなり高くつくはず。
「大丈夫なのかしら?(儲けがあまりに少なくて)」
心配しながら、出品者欄をチェックすると、なんと、全く同じワイン木箱を沢山売ってるではないか。
「ワイン会社の人なのかしら?」
そう考えながらまた、下の方をスクロールすると、何やら教科書を1冊づつ、これまた大量に出品してる。
「ん、酒屋のドラ息子?」
勝手に想像。勉強はたいして出来ないけど、きっといい子なんだろ。
だって、マメ!すごいよ、君。
★ 新米運転の指導役
長年、私の1人運転で全てが回っていた我家ですが、先日、次女が免許を無事に取得。
「昔の私(18歳)の、100万倍上手!大丈夫よ」
励ますのだが、私は助手席に座り慣れていないため、ぶつかりやしないかと、顔が強張る。娘は山形の合宿免許で褒められたらしいが、急に右折する車と左に駐車してる間をすり抜ける都心の運転では、勝手が違い過ぎ。
「ドッドッドーン!」
娘の踏んだ急ブレーキの衝撃で、後に置いた本の入った重い紙袋4つが、一瞬弾むように座席下に落下した音。本は紙袋を突き破り散乱。ヒーッ、でも事故じゃなくて良かった。
「は、は、はぁ、エアバッグ出るかと思ったわ(汗)」
「すんませーん、失敗した」
すぐ立ち直る娘の明るさよ。運転中、娘は道で🔰若葉マークを見つける度に
「あっ友達だぁ!」
「あそこにも友達、見〜っけ。わーい」
私だけ翌日は全身筋肉痛になりますが、本人いたって呑気なもん。
★ アンティークの木製花台
都内ですが、我家からはちょっと離れてる、大型園芸ショップへ。店の隅のスロープの途中で、気になるアンティークの花台を発見。
「¥5000は(私には)高すぎるなぁ〜。アンティークったって、これボロ過ぎる。でも待てよ。私が気に入るものって滅多にないし、他で買ったら木製は1万円はする。ん〜はるばる来たしなぁ〜」
散々悩んでエイッ!会計へと持ってった。で、汚れを拭いてもらい
「ちょっとこれ、ガタガタっとなるんですよね」
小さな声で言ってみた。(あわよくば、お願い!¥1000でいい、安くならないかなぁ)
親切でスラリとした女性店員が
「あらホントだ。ちょっと待っててください。聞いてみますね」
店内マイクで資材担当者を繰り返し呼ぶ声が…やだ大変、意外に大事になってる(汗)
「お待たせしました。お客様これ、¥1000で、良いそうです」
「えっ、せ、¥1000?」
顔には出さなかったけど、私の腰は抜けてた。
「えっえっ」
戸惑う私に、
「税込¥1000です。お支払いは?」
「(あわあわ)あ、現金で」
何度もしつこくお礼を言って、連れ去るように持って帰った。¥5000→¥1000
って日本の店で、こんな事ある? 狐につままれるって、こんな感じかも。やった!
★ 友人夫婦が全米ツアーに
建築家の友人夫婦はブルース・スプリングスティーンの昔から大ファンで、相当前からニューヨーク公演のチケットをゲット。初めてだ。愛犬の預け先も確保して、仕事も終わらせ、40年の熱い思いを胸に、いざアメリカへ。
ファンの間では有名らしい、ニュージャージーのブルースの実家やらを巡るコアなツアーにも張り切って参加。
現地のテレビ取材まで、すまし顔でクールに受けていて(放映されて)
「(YouTubeのニュース映像)ねぇこれ、見て見て」
「ゲッ、うわっなにこれ!」
青春回帰、青森の中学の元同級生夫婦、二人の一生の思い出に。良かったね〜
大量の写メは楽しいから良いとして、嬉々とした顔で、彼女が私にくれた土産は、厳選してくれたらしいブルース・スプリングスティーンのグッズ。
「えっ?あの、私は特に、ファンじゃないよ?」
興奮MAXの友人に、私の声は全く届かない。ま、いい。
「あざーす」
★ 結婚式 in 東京會舘
姪の結婚式が、数年かけて大規模リニューアルされた東京會舘であり、心配されていた高齢の父母も無事。我家も娘2人に振袖を着せ(ラストかな)朝からドタバタと出席。
1922年、民間初の社交場に。戦後はGHQが接収、将校クラブとして営業。井上靖、三島由紀夫の著書にも登場。現在は芥川賞・直木賞の授賞式や記者会見の場に。作家の憧れの舞台でもあるそうだ。
バージンロードを姪が兄と入場するメインイベントの前に、祭壇前の若い新郎が緊張のあまり1人で大号泣するハプニングあり。
「早、早、まだ早すぎだ〜」
くすくすツッコむ夫や娘たち。
私だけ
「こういう大事な時にタイミング間違える人、私好き!絶対良い人、信じられる人」
「えーっ、そっち?」
「すげー角度で、贔屓するよな」
登場したウェディングドレスの姪に励まされ(涙をハンカチで拭われ)ようやく立ち直る新郎。
「ん〜っ、私今日は良いもん見せてもらったぁ」(笑)
誓いの後、緞帳がジャーンと上がり、窓全面に皇居viewが現れて退出する美しい演出も、ココの売り。
☆ クラシックなロビー
☆ 祝宴・フルコース
ビックリしたのは、お色直しばりにスポットライトで電撃登場するのが、このエリザベス女王に提供したという牛肉のパイ包み。ここの大看板⭐︎焼き立ての塊と、それを切るスーシェフ👩🍳とスタッフ達がズラリ。ジャーン!大注目の中、まぁ厳かに切りサーブされてました。丸ごとの肉を包んだ熱々のパイは、カットもかなり技術が必要そうだった。
お肉の中にチンマリ、フォアグラ小さ。↓↓これこれ
当日まで心配されていた高齢の父母、意外とシャンとしていて、元気にコース料理もペロリ。
姪がミュージカル活動もしているので、歌って踊って、ドラマムービーありの感動も盛りだくさんだったはずなのですが、年寄りってのは、なぜだか妙にマイペース。
持参したカメラで父は、すぐ隣に座る母だけを(他は一切撮らないw)ずーっとシャッター押しまくり。
「(オシャレした)お母さん、とっても綺麗だ」
母は?ノーリアクション。
あはは、穏やかなる老境。ま、良かったです。どうぞどうぞ。
☆ トラディショナルフルーツケーキ
出口でみんなに配られた、このケーキが驚きものだった。かつて食べた事がない味。階下でもオンラインでも売ってはいないので調べたら、半年以上スパイスと洋酒に漬けた5種類のフルーツとアーモンドの生地を長時間かけて焼き上げ、ホワイトチョコレートでコーティングしたという。時間がたつほどしっとりコクが出る、天皇陛下御即位記念で作られた東京會舘渾身のケーキだそうだ。
◎ 引出物は カタログギフト。
好きなものを選ぶのが、最近の主流?
「じゃあ、これ」
懐かしい「キャンティ」でのイタリアンランチ(ペアチケット)に決定。夫と都内でランチ?イタリアン?それは、なかなかない事。
「ランチで襟付きシャツ着用って、マジかよ」
ぶちぶち言ってましたが、デート気分で、行って来ました。
★ 飯倉「キャンティ」
なんと1960年4月オープン、当時は六本木から飯倉までの道
「野原みたいで、駅までに"ゴトウ花屋"があっただけ。なーんにもなかったんだから」
当時から夜中3時まで開いてる稀有な本格派レストラン。文化人や映画人、ミュージシャンに皇族、来日した外国人、皆が仕事を終えてゆっくり寛ぐ社交場になっていた。
オーナー夫婦、地下にイタリアンの「キャンティ」2階がフレンチ、1階は妻(実業家の娘)の今で言うセレクトショップ「ベビードール」を経営。彼女はイタリア帰りで抜群にセンスが良く、この時代(60年以上前!)に10万円のジーンズなども取り扱っていたという。誰が買ったんだろう。ただビックリだ。
彼女はデザイナーとしてグループサウンズの衣装も手がけていた。
現在は1階➕2階➕地下、全フロアが「キャンティ」イタリアンの店。
薄暗い店内に、イブ・サンローランやシナトラ、マーロン・ブランドがいる。岡本太郎、黒澤明、丹下健三に勝新太郎、大原麗子が普段の顔を見せる文化の社交場のような店だった。当時、中学生だったユーミンが八王子から(不良だった 笑)通って来て、デビューを勝ち取ったという話もある。
昔は、生のバジルが手に入らず、自分の庭で栽培して提供していた。訪れた誰もが当時、この味に魅了された。
コクがあって、口の中が、唇にも、歯の隙間全部がバジルの葉っぱだらけに。でも、なんでこんなにこの葉っぱのパスタが美味しいんだろ?さすが。
無理。大きすぎ(笑)
外国人サイズ?
ギブアップ。半分以上食べられなかった。
三島由紀夫が割腹自殺する前夜は、この店で最期の食事をしたそう。
そう考えると、この奇妙な船底のような古い店が、歴史となって今も続いていることに価値がある。昔はただミーハー気分だけで行ったが、歯の隙間のバジリコと共に、今は栄枯盛衰その全部が染みて来る。
☆ 建築家・村田 豊 キャンティの内装
空気膜構造建築の第一人者、オーナー夫婦のすごい人脈の中からの抜擢。とても仲が良く、センスを信用されていたんだな。
現実と夢との境界、曖昧でスリリングな空間って、あはあは、有りなの? 村田氏のことも、この分野も初めて知った。お金になりそうもないけど、王道からは完全に外れてるけど、私もお友達になりたかったな。ビックリがいっぱい、毎日が楽しそう!
★ 友人からの写メ
○ 船橋の青果市場にて
独身で一人暮らしの友人が、市場で41箱、毎年メロンを買う。えっなぜに41?親の代からの慣例で、今も従業員の家族や、知り合いから頼まれる。
「楽しみにしてる人いるから、やめらんないんだよ」
って。でも、うわぁ♫ 車内はメロンの香りだわね。こんなに沢山、いっぺん買ってみたいなぁ。
あちこちガタガタでボロボロな私が、文句言いつつ、割とへいちゃらで笑っているのは、周りのバランスなのかもしれない。
時々やったら焦りまくる夫、部屋が汚いオタク娘たち、都合の悪い事は忘れる両親も、元気でいるだけでもう十分だ。
色んな引き出しから飛び出して来る友人達の、あれこれ賑やかが、とにかく可笑しくて心地よい。その沢山の全部が私の毎日を薄ら、ほんの少しずつ、支えてくれている。
私もみんなをいつの日か、ちょっとでも支えられたら嬉しいな。
たとえ遠くにいても、たとえなかなか会えなくても。
ここにいる。ニコニコして待ってよう。