【ゆったりしたお金持ち-110】介護員が感じたお金持ちのマインド
在宅で療養している人を訪問介護している人から「お金持ちのマインドって受け継がれていくものなのですね」と聞いたことがあります。
常々、マネー相談をしていると親のお金に対する考え方が子どもに影響を与えるということは感じていました。そのため、お金持ちにはお金持ちのマインドがあったとしても不思議ではありません。
その介護員さんは、パジャマがポイントとなると言っていました。古びたパジャマを大事に長年使い続けている人もいれば、比較的安価なパジャマを着ている人、上質なパジャマを着ている人など様々です。
AさんとBさんの家では、お子さんからプレゼントされたパジャマを着ていました。Aさんのパジャマはいかにも高級そうな質感で、肌触りも良さそうです。ただ、家の造りも、家具なども高級そうなものが多いので、きっとお金持ちの家なのだろう、普段から高価なパジャマを愛用しているのだろうと思ったそうです。
一方、Bさんのパジャマはファストファッションなどで有名な量販型のショップで売られているタイプのものです。高級なものではありませんが、着心地が良さそうな感じです。Bさんの子どもは、パジャマを渡す際に「どうせ寝ているだけだからね」と、このパジャマを選んだ理由を話していたそうです。
Aさんの子どもは「寝ている時間が長いからこそ、少しでも肌触りの良いものを」といって渡してくれたそうで、話を聞いてなるほど、と思ったというのです。
ずっと家で寝たままの生活であることはAさんもBさんも同じです。Aさんの家はお金持ちであることに違いはないのですが、お金があるから高級品を買ったということではない点が興味深いと思ったそうです。
寝ているだけなので、それを着て外出をするわけでもない、それならば手ごろな価格のもので十分だと考えるか、寝ているだけの生活を少しでも居心地よくするにはどうしたらいいかと考えるかによって、選ぶものは異なります。
Aさんの子どもも、Bさんの子どもも、どちらも親孝行であることに変わりはありません。しかし、相手のことを考える視点が異なります。これは、金銭感覚同様に子どもの頃から親御さんに受け継がれてきたものなのだろうと感じる、と介護員さんは話してくれました。