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阿呆も品格のうち①
【おかめちゃんとおさめちゃん】
登場人物
🐢おかめちゃん
亀と人間のハイブリッド
亀の名残りは、甲羅と
ゆっくりの歩みのみ
ハイソサエティにみえるが
じつはおとぼけな二十歳
🐬おさめちゃん
サメと人間のハイブリッド
サメの名残りは、
鋭い歯とへの字口
そしてサメ肌
いちご大福が大好きな
自他共に認めるおとぼけな
二十歳
今日はおかめちゃん宅に
おさめちゃんがご訪問
🐢「グォーーー
ぐやーしーいー(=`(∞)´=)」
🐬「おーかーめー
ちゃーーん
いるー?
おーかーめーーあらっ💦
おかめちゃんごきげんよう♪
っつーか なんで 味方に
裏切られた武将
みたいな顔してんの?」
🐢「はっ( ̄□ ̄;)!!
おさめちゃん
あらら! わたしの闇を
見たのか!!」
🐬「はい 見てまいましたよ
緑の炎が立ってたよ
どしたの?」
🐢「おつるちゃんの兄の
鶴丸と今日は
躍りのお稽古が
一緒になってね!
それでさ グォーーー」
🐬「なんなの?
そのグォーーーっての
それ言うたびに
おかめちゃんの
頭の上に
濃い緑の炎が立つのよ」
🐢「ごめんごめん
グォーーーは
言葉で説明できない
怒りなんです」
🐬「相当なグォーーーな
悔しさだったんだね!」
🐢「そうなんだよ
ここにいない人の
こと悪くは
言いたくないけどさ
あの鶴丸には
ほんとに腹が立つよ 」
🐬「なにを言われたの?」
🐢「舞の稽古の休憩中に
その日のお稽古で
指摘されたとこ
ノートに書いて
反省してたんだよ
そしたらそこに
鶴丸が、バッグの中の
水をとりに
やってきたからさ。
お疲れさまです。
って言うたのだよ。
一応、年上で先輩だからね。
そしたら『そもそもなんで
おかめちゃんは
躍りをやりはじめたの?』
って唐突に聞かれてさ
登山家になんで山のぼるの?
って聞いたら、そこに山が
あるから~って
答えるみたいに
そこに
扇子があるから~って
答えたんだよ♪
まあ わたし的には
扇子とセンスを
かけたわけだけど
この高度な言い回しは
鶴丸には通じず
『そういうのさ
もういいから!』って 」
🐬「ケーーー( ゜∋゜)
波に乗れねえ男だよ!」
🐢「そうだろ!
そしたら 鶴丸は
『まぁ、いっか。別に。
つーか、師匠に
指摘されてたところ
だいぶはずかしいよね、
僕なら踊りやめるね』って
上からな感じで言うんだよ。
『たしかに、小さい頃
テレビでバレエをみて
踊りを習いたいって
親に言ったら
連れていかれた先が
日本舞踊の稽古場だったので
最初から選択など含めて
いろいろ間違えて
たのかもしれません』
って言ったらさー
ブッーって吹き出して
おかめちゃんがチュチュかあー
そりゃあ バレエは
もっとないわー!
って!
おまけに」
🐬「おまけに!?」
🐢「こう言ったんだよ
『まあ バレエにしても
日舞にしても
君の場合 甲羅と体型が
不利ではあるね
まあ頑張んなさいな』
って どんだけ 上からの
物言いやねん!!」
🐬「グォーーーヽ(`Д´)ノ
レディに体型のこと
とやかく言うなんて
どんだけ無神経!!」
🐢「おさめちゃん~
ありがとう♪
今の言葉で
気持ちが救われたよ
前から嫌なやつだけど
容姿は世間でキャー💕と
言われるイケメンで
あることは認めざるを得ない。
しか~し!
今日から おかめは
イケメンの定義を変えるよ
イケメンは 一に顔よし
二に姿勢 三が良心
四が知性だった
けどね おさめちゃん!
わたしゃ変えるよ!」
🐬「はいーどうぞー
まず、いちーー」
🐢「顔よし」
🐬「あれっ?
一番は顔で 同じなのね?」
🐢「はいそうです。
一は顔よし
二に姿勢 」
🐬「あんまり
変わってないけど?」
🐢「いんや!だいぶちがうよ
顔よしの
意味合いが違うよ!
知性と良心を
兼ね合わせた 顔だよ」
🐬「じゃあ さらに
ハードル上がったんだね」
🐢「まあ そうだね!」
~つづく~