リーダーシップ学的に観る日本代表
日本代表を通して学んだこと
(リーダーシップ学的に観る日本代表)
自分が学んだリーダーシップ学を適用して日本代表を考察して見ました。
森保監督は現代的なリーダーシップでチームをベスト16まで導いた。彼のリーダーシップは、インキュベイティングリーダーシップだと思われる。
リーダーが選手たちの自主性の力を引き出して、選手たちを育てながら、チームの勝ちへと導く。実に、森保監督が選んだ26人のうちに19人がワールドカップ初体験の選手たちなのである。そして、結果として日本代表は、ドイツやスペインに勝利できた。ここには、一定の成果を見ることができるだろう。今までに見たことがない景色をある意味で見たと言えるであろう。
しかし、(選手たちが自分たちで工夫しなければならない試合)、コスタリカ、クロアチア戦では、チームとして選手たちに任せるだけでは、十分にチームの力を発揮出来なかった。また、恐らくではあるが、PKも選手たちの自主性により決められたのではないかと推測できる。選手たちが自分たちで冷静に判断できるかどうか、かなり難しい状況である。
だからこそ、このようなケースでは、森保監督がリーダーとして、コスタリカやクロアチアのようなケースでは、選手に任せるだけではなく、古いタイプの指示型リーダーシップを発揮して、チームを機能させて、選手たちを戦術的に導いて勝利をさせる必要があった。
この点において、森保監督はリーダーとして、不足している部分があったと言える。サッカーでは監督がプレッシャーによりパニックになることがある。森保監督のリーダーシップとして、パニックになったかどうかは定かではないが、チームが十分に機能しない試合があったことは事実である。
どんなリーダーも自分の持っているリーダーシップのパターンを崩すこと容易ではない。あるいは、パニックになったり、どうしたら良いかわからなくなる時がある。だからこそ、リーダーにも、訓練が必要である。そう言う意味では、4年に一度、ワールドカップの度に監督が変わるのではなく、監督を長く続けさせて経験を積ませるか、あるいは、経験豊富な様々リーダーシップを発揮できる監督を招聘する必要がある。
日本サッカーが新しい景色を見るためには、選手の経験だけではなく、経験豊富な監督が必要と考えられる。実際に、日本代表の選手たちは、海外で経験豊富な選手たちである。今の現状で日本人監督が海外で活躍できるチャンスが少ないとするなら、自前(日本代表監督の中で)で経験を積ませて監督を経験豊富なリーダーとして育てることがひとつだと考えられる。
どんなリーダーも経験が必要である。リーダーとして熱意は必要である。しかし、熱意でけでは戦えない。熱意をどう生かすか?重要な局面でパニックになっていてはチームは新しい景色に進むことはできない。だからこそ、リーダーは経験を通して、自分の引き出しを増やすことを学ぶ必要がある。今ある壁を越える、新しい景色のためには、今の自分を越える必要があるからだ。