読書記録:源氏物語解剖図鑑

佐藤晃子 『源氏物語解剖図鑑』

思い出を美化してはクヨクヨしてしまうことに定評のある私には「回顧厨」なんて不名誉な二つ名がある。

回顧厨。正直初めて聞いた言葉であるが、恐らく褒め言葉ではないのだろうと思い検索出来ないでいる。字面だけを追って想像するに昔懐かしさを好む人のように思う。しかしながら私は古典嗜みがない。そんな体たらくで回顧厨を名乗って良いものか！否！全くの否である！

そこで私は思いつく。
「源氏物語読もう！」

そして同時に思う。
「古典なんて大学入試以来だぞ？」

あさまし、この単語の意味すら怪しいほどにあさましい私は原文なぞ読めまい。でも源氏物語が読みたい！そこで本書を手に取りました。

こちらでは１編見開き1頁で全54巻の大長編がわかりやすく紹介されている。さすがにこの本を読んだだけで源氏物語を通読したとは言えないだろうが、おおまかなあらすじと古典常識が手に入る。背景知識がつくと、登場人物の苦悩がより深く理解でき彼らがもっと身近に感じる。

明日にでも高校の教科書を引っ張り出して、ゆっくり読んでみたいと思った。