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セラコンの破壊を防ぐって無理では?
セラミックコンデンサの破壊モードは主に二つに分かれます。
パッケージで受ける外力による破壊
はんだ付け部でうける外力による破壊
1.については、セラミックが脆性材料であり破壊された瞬間にクラックが発生するため、外観で判別ができます。一方2.については、基板実装後ははんだ付け面が見えないことから判別が難しいです。さらに、クラックが入っていたとしても亀裂が部品を横断していなければ導通はとれているために、電気試験で検出することも困難です。
ということは、2.のように亀裂が発生しても大丈夫なのではと思うかもしれませんが、セラコンの場合、亀裂から水分が入り込みNi層に錆をつくることでイオン化し、局所的にショート、発火する危険性があります。ではどのように2を防ぐのか。生産プロセスで保障するしかありません。上述したように検知ができないからです。
プロセス保障の観点で、最も気を付けることは、
500μSTを超える歪みを実装基板に与えない。
でもこれ、どのように実現するんでしょうか。機構設計をやったことがあれば、電気製品を落とした場合でもアウトだということはわかると思います。落としたら出荷しないのはできるかもしれませんが、落として使用し続けると発火のリスクまであることを謳っている電化製品ってあるのでしょうか。セラコンを壊さないためにどんなノウハウがあるんでしょうか。。