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Losing battle
彼は僕に多大な影響を及ぼした人物の一人であった。僕が彼をライバル視することから全ては始まった。もちろん歪みあってたわけではなく、コミュニティの一員として仲良くやっていた。
最初の負けは定期試験だった。決して悪い点数ではなかった。ただ、自分がコツコツ勉強して得た結果と彼が数日の対策で得た結果にそれほど大差がなかったのだ。数点差で負けることも多かった。試験が始まる数分前に試験範囲を読み終わり、それで正答率9割を叩き出してくる彼を見て笑うしかなかった。完敗だ。
「もっともっと勉強にのめり込まなくては…」
そう思った僕はサークルの部長の座を彼に譲った。これもまた1つの負けだ。
負けを繰り返した僕は4年生になり研究室に所属した。彼との闘いは一時休戦となった。