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身近に潜むやべぇ闇バイトの逃れ方

近頃よく耳にするワード、それが『闇バイト』だ。

闇バイトとは、裏社会の人間がネットやアプリでごく普通の短期アルバイトを装い募集をかけ、応募してきた人を型にはめて、強盗などの違法行為の実行犯に仕立て上げてしまう犯罪のことだ。

闇バイトの元締めは国外などに潜伏している場合も多く、彼らはネットで国内の部下に指示を出し、その部下が何も知らない素人を騙して重罪行為を犯させるのだ。警察も日増しに増える闇バイト問題に対処するため、犯罪集団の検挙に努めているが、なかなか根元から絶つことはできずにいる。

つい先日も、闇バイト犯罪に巻き込まれた若者たちが、強盗殺人事件の実行犯として逮捕された。言わずもがな、強盗殺人は放火などに匹敵する重大な犯罪行為であり、実行犯の彼らはいくら脅されたと言い訳をしても罪が軽くなることはない。

最近はネットのみならず、テレビなどのマスメディアでも、闇バイト犯罪の事件を熱心に報道している。にもかかわらず、なぜ闇バイトの実行犯に仕立て上げられてしまう普通の人々が後を絶たないのであろうか?

その一番の理由は、犯罪者ほど入口は優しいし、一般人以上に庶民の仮面をかぶるのが上手いからだ。ネットの募集段階ではごく一般的なアルバイト、ほんの少し割が良かったり楽そう、といった印象を与える程度のよくある内容で人を集め、丁寧で優しく罠にかかった羊たちを型に嵌めていく。

犯罪者はとにかく"貸し"を作ったり、"弱み"に付け込んだり、様々な手法で獲物を逃げられなくする術に長けている。一度共犯者にされたら最後、その犯罪行為をネタに恐喝され、さらに泥沼に沈められてしまう。

最初に優しく金や物や食事を与え、相手が断れなくなってから犯罪行為に加担するように圧力をかける。相手の過去に犯した過ちや、突かれると怯んでしまう弱みを見つけて脅して従わせる。そして共犯者にしてどんどん要求をエスカレートさせていく。

まだスマートフォンやSNS、アプリなどがなかった筆者が若かった時代、ワルは上記のような様々な手練手管によって地元でくすぶっている若者たちをグループに引きずり込んで、犯罪行為の片棒を担がせ、実行犯として使い潰していたりしたのである。

当時は社会のレールから脱落した者の中から、一部が完全なワルの道へ落ちていく流れであったため、とにかくヤバそうな界隈からは距離を取り、深入りしないようにすれば、犯罪者の仲間入りをさせられる危険は少なかった。

しかし、今はスマートフォンの普及とIT技術の進歩により、大きく時代が変わってしまった。なぜなら、犯罪者たちが不特定多数に数を打てるようになったからだ。

今はわざわざ実行犯を見繕うために、氷河期の頃のように夜の街でリクルートをする必要はない。それよりもバイト募集アプリやSNSを使い、全国に罠をばらまいて、それに引っかかるカモをひっかけるほうが効率が良くなったからだ。

犯罪グループの下っ端集めは、地元の夜の街で行う一本釣り漁業から、SNSとアプリによる投網漁業へと変化したのである。マッチングアプリがヤリ〇ンに好きなだけ女性を引っかけて捨てる空間を与えてしまったのと同じく、バイト募集サイトやアプリは、ワルが不特定多数へ向けて罠を撒ける場所を作ってしまったのである。

何気ない気持ちでアルバイトをしようとアプリで仕事に応募したら、気が付けばバールやバットを持たされて民家の襲撃をさせられることになる。あまりにも恐ろしい時代である。

もうネットでのアルバイト募集はすべて避けて、地元のコンビニやスーパー、飲食店などに張り出してある『アルバイト至急求む!』という張り紙を見て応募する、氷河期世代のころのスタイルで行くしかないのであろうか?

一体どうすれば、闇バイトを避けたり、最悪応募してしまってもそこから逃げることができるのであろうか?

まず、闇バイトの魔の手から逃れるために最も大切なこと、これだけはやってはいけないと断言できる行為が......

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