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解雇規制緩和が引き起こすえげつない事態

ツイッターが騒然とする事態が起きている。今回の騒動の中心にある話題、それが解雇規制の緩和である。

自民党総裁選に今回立候補した永遠の総理候補、ツイッタラーとしても有名な河野太郎氏が、自身が総理になった暁には、解雇規制緩和を検討するとぶち上げたのだ。

偉大な政治家を持つ二世議員であるためか煽り耐性が極端に低くブロックを多用することから、いまいちツイッター民に人気がない河野氏であるが、今回は解雇規制緩和に加えて、現役世代の高すぎる社会保障費の負担にも切り込むなど、ツイッター民が大喜びする話題を提供し、本気度の高さがうかがえる。

解雇規制緩和は以前から喧々諤々の議論を呼んでいる話題である。緩和推進派は、『解雇規制を緩和することで、やる気のない社員を会社が辞めさせることができるようになり、真面目な社員が彼らの分まで報われるようになる。その結果、社員のモチベーションが上がり日本の経済は復活する。組織を腐敗させる腐ったミカンを今の法律では箱から捨てることすらできない』といったものだ。

逆に緩和反対派は『解雇規制を緩和すれば、雇い主である会社の権利が強まり、社員は今以上に安月給で働かされることになる。いつクビになるかわからないので、人々は消費も抑えるようになり、景気もさらに冷え込んでしまう。解雇規制緩和は日本経済に止めを刺す』というものである。

さて、賛否両論の解雇規制緩和であるが、筆者の意見を言おう。

解雇規制緩和はヤバい。

確かに解雇規制を緩和することにはメリットも大きい。世の中には会社に寄生してどれだけ厳しく指導されたり、窓際に追い込まれても退職せずに給料を貰い続けるヤバ社員は実在する。彼らを解雇できるようになることは、企業や同僚たちにとっては大きなプラスになるだろう。

ヤバい社員を退職させ、真面目でやる気のある社員だけの会社を作れれば、業績もアップするだろうし社長も従業員もハッピーになれるはずだ。

しかし断言しよう。そうはならない。

解雇規制緩和によるハッピーエンドは、人間の本質、醜さを理解していない絵に描いた餅に過ぎないからだ。解雇規制緩和とはベクトルは真逆であるが、かつて世界中で吹き荒れた『富を独占する資本家を、大多数の労働者が団結して倒して富を公平に分配すれば、労働者が幸福な社会が作れるはずだ!』という赤い思想に似た楽観主義があると言わざるを得ない。

もし、本当に日本でアメリカ並みの解雇規制緩和政策が実行されれば、一体何が起こるのだろうか?

ズバリ......

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