【個人誘致】
この先の地方経営はどうなっていくのかなと、うつらうつら考えていると、やはり個人誘致はあり得ると思う訳です。
少子高齢化や過疎化は最早止めようがない中、はっきりと見え始めたのは、生存可能な地域と、そうでない地域。
生存可能な地域は、地域の生産物であれ観光資源であれ、自分たちの武器を、ある程度の水準にまで引っ張り上げる事に成功している訳です。
この20年間ほどの間に。
今の段階で芽が出ていない地域や、種すら蒔いていない地域は、何をどうしても間に合わないでしょう。
ただ、芽が出ている地域と茎も葉も成長している地域とは、雲泥の差がある訳です。
そして、この【芽が出ている地域】の動向が、個人的に気になっています。
茎も葉も育っている地域は、それに至るまでの段階に人材が居た筈ですから、新たに人を集める力も有していると思われます。
芽が出た地域は種蒔きをした人材は居る筈ですが、そこから立派な苗なり木なりに育て上げる人材が居るかどうかは分かりません。
いつの時代も人材が全てのポイントになる訳ですが、ここから先の時代は、民間よりも地方行政の過酷な人材獲得時代に進んでいくと思われます。
地方行政は、現在喉から手が出るほど人材を欲していますが、人材育成および発掘、獲得のシステムは脆弱です。
縁故、Uターン、Iターン、外部発注、地域おこし協力隊などが限界値であり、そのどれもが人材の質を保証出来るものでは、ありません。
私が見る限りでは、全体的に能力値も経験値も低い。
個人の問題というよりは、環境の問題であろうとは思いますが、即戦力レベルは100に1程度に見えます。
それに加え、地方は行政であっても民間であっても、個人の資質を見抜く人材を有していませんので、人材に巡り会えたとしても、それを活かす場の提供が困難です。
つまり、100に1を取りこぼす可能性が高いという話です。
しかし、全国の市町村が求めているのは、この100の1であり、市町村の長の一部が若返りを始めている今、100の1を取りこぼす痛手を認識し始めているはずです。
まだ現在は少数ではあるものの若手の各市町村の長が、人材獲得に動かない筈がありません。
1人のアイデア、1人の行動力が、全てをひっくり返す可能性を認識している世代であるからです。
この動きは、おそらく今年中遅くとも来年中には、全国各地で同時多発的に始まると見ます。
水面下では、もう始まっていると思います。
これにより、動きが早い市町村は展望が開け、逆に人材の流失を許してしまった市町村は、致命傷となるでしょう。
私が住む、高知県室戸市だけを見ても、人材はチラホラ見かけます。
しかしながら、地元行政は人材だとは気付いていません。
戦国乱世さながらに、野に隠れた人材発掘が大きく動きそうな気配を感じておりますです。はい。
了