総裁選
総裁選から一夜明け、ボケっとタバコを吸っていると、やはりモヤモヤする。
石破茂かー…と、新しい日本のリーダーになるであろう男の、生理的嫌悪感すら覚える笑顔が頭に浮かぶ。
今回の逆転劇の原因は、今日からゆっくり学ぶとして、まずは私自身が感じる絶望を備忘録として残しておく。
今回の総裁選のポイントは、【政策】ではなかった。
石破氏含め、9人の候補者の政治的主張は、はっきり言って重要ではない。
右だろうが左だろうが、保守だろうが革新だろうが、リベラルだろうがパターナルだろうが、国にとっては重要だが今回の総裁選には重要ではなかった。
今回の総裁選は、それよりも優先させるべき事が存在したからである。
それが《変化の匂い》だ。
20年ほど前、絶え間ない努力の末国際レベルに達した、サッカー日本代表。
W杯に出場出来る様にはなったけれども、実際に海外強豪国と対戦すると、その差は明らかであった。
見ている我々も到底勝てるとは思えず、全く次元の違う何かを感じてしまい、一時期サッカー熱は冷めかけた。
しかし、その中で強烈な存在感を示したのが、中田英寿氏であった。
彼がボールを持った瞬間に『何かが起こる!』『何かをしてくれる!』と、画面越しの我々にも感じる《期待感》を放ち続けてくれた。
あの時期に日本におけるサッカー熱が持続され、今や国民的なスポーツとして定着した要因には、彼の存在が大きいと思う。
三浦知良氏をはじめとしたJリーグ創成期のメンバーが発した《変化の匂い》が、壁にぶつかり立ち消えそうになった時期、それを繋いだのが中田英寿氏を中心としたいわゆる黄金期メンバーだったと言える。
話を元に戻すと、現状の日本は先行きも見通せず、毎日の不安感も強い。
不平不満のネタを探せば困る事はなく、精神的な締め付けも強い。
しかしながら、食の安全が叫ばれた15年ほど前からマイノリティに意識が向き始め、女性の社会的地位の向上が本格化し始めた事で、《変化の匂い》を強烈に感じる様になった。
女性の社会的地位 食物 環境 教育 ジェンダー 生き方といった、今まで軽視されがちであった事柄を、国民が強く認識したに加えて、東日本大震災とコロナを経験した事で、《変化の匂い》は確実に広がっていった。
現状は、認識が強くなり過ぎ個々の感覚が暴走し、価値観が定まらず混沌としているが、それも遠くない未来新しい秩序に変化していくだろう。
問題なのは、《変化の匂い》が立ち消えるのは困るという事だ。
であるから、今回の総裁選は《政策》ではなく、若い世代を中心に国民の中で生まれ始めた《なんか日本変わるかも》といった感覚の持続を考えなくてはならなかった。
つまり、強烈なパフォーマーとしての資質が、新総裁には必要不可欠であったのだ。
投票率しかり就業率しかり、国を変える原動力は政治家ではなく国民である。
特に、20代と30代には、希望がなければ歩く事すら出来ない。
そう言った意味で、今回の総裁選には絶望感しかない。
失った信用を取り戻すと嘯いているが、もともと信用などしていない国民がほとんどであるからそれもズレているし、そう言う人達は、表向き喜ばれそうな事しかしない。
奥さんが怒っているから、機嫌を取ろうとして皿洗いをやってはみたけれど、その行動自体が更に奥さんをキレさせるのに、感覚的には似ている。
『そう言う事じゃない!』と言われて、右往左往するのは政治家のお家芸という話。
私個人的には、信用が回復しなくとも、更に国民をキレさせる事になろうとも、それを覚悟して《変化》に全振りする総裁が良かった。
《表向きの良い政治》だけは、御免被りたい。
どこにも、辿り着けない。
アメリカの反応?中国の反応?
いやいや、国民の反応を見てくれと。
石破氏が新総裁になる事で、一番危惧する事は、10代から60代が『あーまた、政治家がなんかやってるなー』と、無関心に戻ってしまう事。
あなたの住む市町村の、首長選挙 議会選挙も、そうなっていませんか。
といった、絶望の総裁選でしたが、地方に分配されるものがあれば、有効利用はいたします。
んーかと言って、小泉ではなー…
やはり、あの中では高市氏しかいなかった。
官房長官は、どうにかして小野田紀美氏。
日本アマゾネス国家化を希望。