リハビリでよく遭遇する「痛み」の話
今日は僕が普段リハビリの仕事をしていて頻繁に遭遇する「痛み」について書いてみたいと思います。
僕がリハビリで関わることが多い疾患は、骨折して手術をした後とか、脳卒中で後遺症のある方だったり。
骨折して手術した後すぐ痛みが無くなる人もいれば、何年も痛みが残る人もいます。麻痺の方も同様で、麻痺して手足が動きにくくなると、関節や筋肉が硬くなったり、神経の影響で痛みが残る方も多くいらっしゃいます。よく聞くのが、、、
「毎日痛くって嫌になっちゃう。」「痛くて何もしたくない、やる気が起きない…」などなど。。
そういった負の感情とか言葉を聞いたりすると、HSP気質な僕はどうしても気持ちがそっちに引っ張られやすくなります。痛くて動きたくない気持ちすごく分かるし感情移入しちゃって2人で落ち込んでいくみたいな…。
「いかん、いかん」と思いつつもつい、ね。(笑)
利用者さん「痛くて痛くて何もする気がおきないんだ」
僕「そうですよね。痛いと動くのもつらいですよね。わかります。じゃあ少しマッサージしましょうか?」
⬆️これ良くないパターンですね。(そうならないように気を付けてます。)
なぜ良くないのか少し考えてみます。
少し専門的な話になりますが、痛みには「急性痛」と「慢性痛」の2つに分けられます。
「急性痛」というのは例えば、ケガしたり手術したりなど体の組織に侵襲が起きたときや病気などにより生じる痛みのことで、「体が危険に晒されてるよー」って言う警報みたいなものなので、原因が取り除かれれば痛みはなくなります。
一方でちょっと厄介なのが「慢性痛」と言われるものです。
「慢性痛」というのは例えば、ケガとか手術による外傷や侵襲が治癒した後も続く痛みのことを言います。原因は様々ですが、精神的な影響も大きいと言われたりしています。
痛みが何ヶ月も続いていることを想像してみてください。憂うつになりそうじゃありません?
痛みが続くと痛みだけでなく、うつっぽくなったり活動量が減ってしまったりすることも多いと思います。
でも慢性痛の場合、痛いからって安静にしてたり、マッサージだけしてて良くなると思いますか? 大抵は良くならないと思います。(痛みの原因にもよりますが。)
逆に動かないと、余計身体が硬くなったり筋力が落ちたりして痛みが悪化することもあります。しかも筋力が落ちてしまうと転びやすくなったり、歩けなくなったりなど生活に支障が出てくるリスクも高まります。そして一度落ちてしまった筋力を戻すのってかなり大変です。
結論として、慢性痛に対しては「痛いから動かない」ではなくて、「痛みと上手く付き合いながら生活していく」ことが大切で、それが結果的にその人のQOL(人生の質)が高まりやすいのではないかと思います。おそらく最近の「慢性痛」に対する考え方はそんな感じだと思います。
「痛いから何もできない」ではなくて、
「痛いけど○○はできる」のように思考を変えていけるといい方向に向かっていきやすくなるのではないかと思います。
僕も将来腰が怪しいので気を付けます。。。