【ディキンソン 勝手に和訳集】#1
こんにちは、ぽむぽむです。今日は大英図書館で試験勉強をしていたのですが、帰りに図書館の中にある本屋さんに寄ったところ、UEAの方が編纂されたエミリー・ディキンソンの詩集があったので買ってきました。
日本ではこちらの対訳を読んでいたのですが、選ばれている詩も異なると思うので読むのが楽しみです。
今回買った本に載っている詩のほとんどは、ちゃんとした和訳がないと思うので、私の解釈での勝手な和訳を今後少しずつ載せていきたいと思います。
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何度この足でよろめいたことだろうか
それを唯一語ることができる口は、半田付けされたように閉じてしまった
試してごらん ー このリベットを動かせる?
試してごらん ー この鉄の掛け金を持ち上げられる?無理でしょう!
冷たくなった額を撫でてみて ー 前は熱かったみたいだけど
気になるのなら ー 張りのなくなった髪を整えてあげて
石のように硬くなった手も握ってごらん
一度も指抜きをつけなかった、その手を
気の抜けたハエたちが窓の近くで音を鳴らす
勇気がいる ー そばかすのように汚れた窓を日光が通り抜けるには
恐れを知らない ー 天井からぶら下がる蜘蛛の巣は
それでも怠け者の主婦は横になっている!デイジーに囲まれて
知り合いの主婦の方が亡くなってしまったのでしょうか。
金属や石のように重く硬くなってしまった彼女の死体を見て感じたことを書いた詩だと思います。私は、生前の主婦の何が分かるの!といった怒りに近いような気持ちを読み取りました。海外のサイトを読んでいると、死んでしまったことにより働き者でいる必要のなくなった主婦の解放感を読み取る方も多いようです。
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