見出し画像

「個性的になりたい!」って実は同じ考え方な気もする。

【嫌悪してた『普通』が普通じゃなくなってきてる?】


「普通に弾くのはつまらない!」

「人と同じは嫌だ!」

「ベースって凄いんだぞ!」

なんて思うのはいいけど、それで肝心なるベースの旨味ってモンが失せていったら、何とも本末転倒。

ありがちな思考だけに、、と言うか、バリバリの当事者だったから笑えない。

罠、と言ってしまうのも、冒涜なようではあるが、実際、その罠にハマってしまった希薄なベースが珍しくないのか、地味~でフツ~なベースが意外なぐらい喜ばれたり、妙に納得される事があったりする。


特に意識するでもなく、ただルートをキープするだけでも、

「ベースらしいベース!」

なんて評価されたりもするのだから、ある意味、皮肉っちゃ皮肉。しかも一度や二度の話ではない、強い傾向、当たり前だって印象まである。

そう考えると、

「逆にもう普通が普通じゃなくなってきてるのか?」

なんて興味まで湧くかもしれない。

普通じゃなかったベースを普通に当たり前に見かけるようになり、【普通】だと認識してた方が逆に個性的になっちゃうのかって。


現実、友人に急遽サポートを頼まれた際、面白い体験をした。

前任者は、大手楽器店のイベントで優勝経験もある方で、相当な凄腕だろうと安心して頼んだところ、予想に反して大変な事態になってしまったそうな。

どうやら、派手なテクニックや客席に向けたパフォーマンスばかりを意識するスタイルだったらしく、時にはバッキングを一切放棄する事も珍しくなかったとか。

出音やタッチに関しても、普段からソロ用みたいに特化して作っているのか、いざバンドの中に入ってみると一瞬でかき消されてしまったり、ベースとしての存在感が全く無い。

とにかく周りの音を聴かない合わせない。タイムもグルーブもクソもない。どうやってもバンドサウンドにならない。そんなベースに懲りてしまったと。


その流れで自分が呼ばれたわけだが、

「あ~そうそう!ベースってそうだよな~!」

と、妙に納得されてしまった。

ここから先は

3,709字
この記事のみ ¥ 400

読んで頂きありがとうございます。サポートして頂けると今後の力になります。