
ポルトガルの素朴なお菓子たち
2016年のポルトガル旅。
ポルトガル行きを決めてから読んだのか、これを読んだから決めたのか忘れたけど、馬田草織さんの「ようこそポルトガル食堂へ」はとにかくポルトガルの食に興味がわく本。
ケイジャーダとトラヴェセイロ
シントラはリスボンから電車で50分くらい。ペーナ宮殿、レガイラ宮殿の観光に。
シントラに来たからには、名物のお菓子、ケイジャーダとトラヴェセイロを食べて帰らねば。
ピリキータというお店で、それぞれ注文。
これは、ケイジャーダ。塩蔵したフレッシュチーズを塩抜きして使ったタルトと聞いていたけれど、チーズの味はあまりしなかった。甘すぎず、美味しい。

そしてこっちが、トラヴェセイロ。枕、という意味らしい。
パイ生地の中にアーモンドクリームたっぷり。ただのカスタードじゃなくてアーモンドが入っているからか素朴な感じ。すごく甘かった。

パステル・デ・ナタ
ポルトガルといえば、エッグタルト。昔、日本でも流行った時期があったなぁ。
リスボンの街なかのお菓子やさんと、ものすごーく有名なパステイス・デ・ベレンの2箇所でナタを食べた。
どこも同じような味かと思っていたけど全然違っていて、パステイス・デ・ベレンのナタは別格!
パイ生地というよりパートフィロみたいにパリパリの生地ですごく軽くて、油っぽさも無い。
クリームも甘さ控えめで、何より生地とのバランスがよくて何個でも食べられそう。


お店ではこんな感じでどんどん大量のナタが焼き上がってくる。

1個1個、手で型から外して、ひっくり返して底をチェック。焦げているのは除外していた。イートインの店内からこの様子は見ることができるので、店内で食べるのはおすすめ。結構人が並んでいるけど中に入ると客席はめちゃくちゃ広いので、それほど待つこともないと思う。
店内では、シナモンと粉砂糖もでてくるから、それらをふりかけて食べるとまた新たなエッグタルトの世界が広がる。

素朴な見た目のお菓子たち
リスボンの街なかでは、ナタ率が高めではあるけれど、他にもたくさんお菓子が売っていた。
朝、スーツ姿の出勤中と思われる男性がちょっとニコニコしながらお菓子を頬張って歩いていたり、お菓子屋さんはどこもお客さんで賑わっていたり、みんなお菓子が大好きみたい。
色々なお菓子屋さんを覗きながら、ふと気がついたけど、タルトやパイのような焼き菓子、ドーナツのような菓子が圧倒的に多い。
日本だと、クリーム、チョコやフルーツできれいにデコレーションされることが多いような気もするけど、リスボンでみたお菓子は、オーブンから出してそのままという雰囲気のものが多かった。



全体的に、黄金色なお菓子たち。素朴に見える理由はこれか。
もちろん、クリームやチョコたっぷりで飾られたケーキも売っていたけど、ショーウィンドウなどの目立つところにでているもの、そしてお客さんがよく買っていたのは、黄金色のお菓子だった気がする。
カラフルで繊細そうなきれいなお菓子もいいけれど、リスボンのお菓子は、もっと身近で気軽で、昔母親が作ってくれたお菓子を思い出させるような温かみのあるお菓子たちだった。