調べてみて分かった「刺青(タトゥー)」の面白い話
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皆さんタトゥーってお好きですか?
普通に生活する人からしたら縁遠い存在かと思います。
私もこれまで遠い存在だったので特に触れてきませんでしたが、
ファッション業界で働いていると、たまに知り合いにタトゥーが入った人と知り合うので、ほんの少し「憧れ」がありました。
ちょうど今日からブログを書く事になったので、ちょっとした興味本位で調べた「刺青(タトゥー)」文化について、書いていきたいと思います。
「刺青」というワード
皆さんは、タトゥーが何故「刺青」と書くかご存知ですか?
英語では「Tattoo」と表記されますよね。
なぜこの漢字で表現されるようになったのでしょうか。
実は、「いれずみ」は漢字で書くと「刺青」と「入れ墨」があります。
どちらも見た事ありますよね。
ポピュラーなのは「刺青」と書く方かと思います。
「刺青」という言葉を語源由来辞典で調べると、
谷崎潤一郎が明治43年(1910年)に発表した小説、「刺青(しせい)」以降、特に、「いれずみ」を「刺青」と表記することが多くなった。
と記載されています。これが語源なんですね。
また、アジア人は黄色人種であることから、皮膚に入れた黒いインクの上に
黄色い皮膚が被さると「青く」見えるため、「刺す青」と書いて「刺青」と呼ぶようになった。なんて説もあります。
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もう一つの「入れ墨」は、江戸時代、前科のしるしとして罪人に入れられたもの。
なので、「入れ墨」と「刺青」は刑罰の対象か、そうでないかの区別として
分かれていたというイメージですね。
ちょっと使い方が難しいので、ここからは「タトゥー」でいきましょう。
日本でのタトゥー
上記で書いたように、日本では歴史の中で「刑罰」とか「罪人」のイメージが色濃く残っているためあまり受けられないという背景があります。
そんな日本でも、現代タトゥーは様々な形に進化して
一般社会の中に溶け込み始めています。
例えば、
「眉タトゥー」や「リップタトゥー」
「アートメイク」と呼ばれるメイクのいちツールになり始めている点なんて特にそうだと思います。
実はこういった文化は、韓国が発祥と言われています。
さすが流行発信の国、日本に比べるとかなり先行しています。
韓国のタトゥー人口は、およそ1,200万人と言われており、
4人に1人がタトゥーを入れている計算です。(すごい・・)
確かに、落ちにくいメイクが出来れば、朝すごい楽ですよね。
こういった「アートメイク」なら、日本でも取り入れやすそうです。
2019年はタトゥー業界は儲かった
日本で悪い印象をもたれやすいタトゥーですが、
2019年は業界的に繁盛したそうです。
去年の間にタトゥーを入れた人が多かったんです。
その意外な理由がこちら↓
出典: https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5d85d8d3e4b0957256b74c6a
日本で行われたラグビー・ワールドカップに関する記事です。
このニュースの発表を機に、タトゥーを入れる人が増えたんだとか。
日本では反社会的勢力を連想させるとして、タトゥーを隠す配慮を求めた結果、逆に一部のファンの関心を駆り立てることになり、タトゥーを入れてみようかと思い立つ人たちを生み出したんだそうです。
何がきっかけになるかわからないのが面白いです。
景気悪いので、世の中に対してアンチ的な思想を持っている人が多い。という事でしょうか。
カルチャーが生まれるのは常にそういうご時世のタイミングだったりするので個人的には良い流れだったように感じます。
最近では、こんなニュースも見かけました。
TOKYO2020に向けてか、大手のスーパー銭湯も「タトゥーOK」という施策をはじめました。
すごく素敵なニュースだと思います。
ファッション業界との関わり方
ここまで、タトゥーが少しずつ日本でも浸透してる件について
書いてきましたが、今、ファッション業界では特にその流れが顕著に思えます。
「タトゥーはファッション」と言われることも増えてきてるので
当然っちゃ当然の流れですが、いくつか面白い事例をご紹介します。
■Montblanc Tattoo Project
出典:https://casabrutus.com/fashion/61314
東京、ソウル、香港を横断するアート・プロジェクトで
各国のタトゥー・アーティストとコラボして、レザーにタトゥーを彫る。
という革新的な商品。
タトゥーは言わば職人芸でありアートでもあります。
モンブランの製品の「クラフツマンシップ」に共感し魅力を感じている顧客には、タトゥーの「クラフツマンシップ」も届いたのでは無いでしょうか。
■Dr. Martens TATTOOコレクション
出典:https://grind-mag.com/drmartens-tatoocollection/
ドクターマーチンが2018年秋冬に発表した「TATTOOコレクション」
こちらも、レザーにタトゥーを彫るという面白い商品。
アメリカンカルチャーが好きで、タトゥーが好きな人にはたまらない商品です。
こういった大手ブランドがタトゥー・アーティストとコラボした商品は
「ドクターマーチンが好き」「モンブランが好き」という理由があれば
タトゥーに興味がない人にも手にとってもらえる。
またタトゥー好きの人たちにはとても響くプロモーションなので
そういった熱狂的なファンを作ることが出来る。
小さいマーケットに見えるかもしれませんが、こういう取り組みが
いろんな村の人達を巻き込んでファンを地道に増やしていくんだろうと思います。
まとめ
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タトゥーは日本では、歴史の影響であまり受け入れられませんが
だからこそ文化として価値のある物だと私は思います。
実際海外からは、歴史的背景も含めて日本のタトゥー文化がすごく評価されています。
なのでラグビー・ワールドカップみたいなニュースは少し日本人として
恥ずかしいなと感じてしまいました。
最後に、タトゥー関連で一番グッときた言葉を紹介します。
「入れ墨に限らず文化はすべからく向上するべきものであって、退化すべきものじゃないと思う」三代目彫よし
出典:https://www.youtube.com/watch?v=umVK7xGZHKs&t=286s
悪い歴史的背景があるからこそ、ファッションとしてかっこいいのかなと。
このままのスピード感でじわじわ少しずつ文化として成熟していくのが
一番かっこいいタトゥーのあり方なんだろうと思います。
書き手:Pomalo株式会社 児玉
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