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「徹くん、話があるんだけど」 磯野が柚木に声をかけてきた。いつになく神妙な面持ちだったので、二人で会議室に入ってドアを閉めた。 ヨッシーさんやガシャポン、小峰くんには伝えた話なんだけど、と前置きした後、磯野が言いづらそうに話しはじめた。 「僕、編集部を辞めるんだ」 えっ、と思う半面、どこかで予期していたことでもあった。すでに三人に伝えたということは、彼らからの遺留の言葉は受け付けなかったということでもある。自分には事後報告なのだ、ということに気づいて、少しイラっとした