都立日比谷高校 推薦入試小論文の肝
都立日比谷高校は、公立高校では今年度もっとも東大合格者数が多かったです。そして、東大は、日本の政治・経済においてトップとなる人材や官僚を輩出するための大学ですね。東大を目指す人、さらに東大を出た人に求められるのは、現代社会における様々な問題を発見し、自分で解決策を見出し、社会を牽引していくことです。
日比谷高校の小論文が毎年、現実社会の課題に即応した(ヘヴィな)問題を出してくるのは、将来的に東大が輩出しようとしているような力を持つ生徒がほしいという意図があるからです。
したがって、小論文の問題は、
典型的な課題発見(問1)・課題解決(問2)型
の問題となるわけです。
こうした出題の背景や意図を、学校や塾の先生は教えてくれないはずです(というか、知らない人が多い)。しかし、出題の背景や意図を深いところで理解しておけば、日比谷高校の小論文は解答の方針が明確に打ち出せるようになります。
つまり、
課題を自分で発見し、自分で考えた解決案を提示する、
という方針です。このことは、答案作成のために、よく覚えておいてくださいね。
設問1
日比谷の小論文の問1は、複数の資料から課題を見つけ出すことを意図しています。
設問2
設問1の問題について、現実的かつ妥当な解決策を考えることを意図しています。
また、2020年の大学改革以降の入試「大学入学共通テスト」では、教科・科目の知識をいかに効率的に評価するかではなく、大学教育を受けるために必要な能力として、特に、
・内容に関する十分な知識と本質的な理解
を基に問題を主体的に発見・定義し、
・ 様々な情報を統合し構造化しながら
問題解決に向けて主体的に思考・判断し、
・ そのプロセスや結果について主体的に表現したり実行したりするために必要な諸能力をいかに適切に評価するかを重視する
とされています。
要するに、今までのように、与えられた問題を個々の科目ごとの知識にもとづいて機械的に解くのではなく、2020年度以降の大学入試では、自ら問題を発見し、その問題に対する解決策を考えることが大事なわけです。
日比谷高校は、もう何年も前から課題解決・発見型の問題を出題し続けています。 2020年度以降の大学入試にも即応するものと思われます。
小論文対策を通じて、新しい入試にも対応していきましょう!
〇ご連絡先 雄飛教育グループ潜龍舎プロデュース
【哲学博士による都立推薦小論文道場】
代表 佐藤 陽祐
メール:dr.sato.suisen.shoron@gmail.com